名大、全学で教材電子化を加速 コロナ対策で4月から緊急措置

2020年3月30日 02時00分 (5月27日 04時33分更新)

電子教材の作成について学ぶために開かれたオンライン講習会=名古屋市千種区の名古屋大で

 名古屋大は四月から、電子教材を利用した講義を全学的に始める。学生が密集した教室で授業を受けることを避け、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための緊急措置。岐阜大との法人統合による「東海国立大学機構」が四月一日に発足するのに伴い、両大学で共有する電子教材の充実化は決まっていたが、新型ウイルス拡大の影響により急ピッチで整備が進んでいる。
 名大は、新型ウイルス対策で新学期の開始を遅らせ、四月十七日から開講する。同三十日までを特例期間とし、受講生が多い講義では、学生は前半、後半の週に分けられ、二週分の授業を一度に聴くことになる。
 授業時間内で学ぶ内容が通常の二倍になるため、注目したのが、オンライン講座と対面授業を組み合わせる手法だ。大学側は教員に対し、四月開講の講義について、ポイントを示した資料と解説の音声を組み合わせた電子教材を作成し、課題も出すように要請。三月二十三日には、電子教材を作るためのオンライン講習会が開かれた。
 学生は、電子教材を自宅などでパソコンやスマートフォンにダウンロードし、予習。実際の授業では、課題や予習で不明だった点を、対面で教員に尋ね学びを深める「アクティブ・ラーニング」形式を目指す。
 名大、岐大ともに各教員の承諾を得た上で、東海機構として講義の電子教材を蓄積し、共有することには合意していたが、現時点では電子教材の数が十分ではなく、新型ウイルスが教育改革を加速させた形だ。ただ、両大学の学生が所属と異なる大学の教材を使えるようになるのは、サーバーのシステム改修が終わる約一年後からになる予定だ。
 教育担当の藤巻朗副学長は「電子教材の活用で、新型ウイルスの感染拡大を防ぎ、授業の質を落とさず勉強してもらえる。これを機にネットを使った授業の質的な向上を目指したい」と話した。
 (芦原千晶)

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