志村けんさん死去 70歳、新型コロナ感染で肺炎

2020年3月30日 16時00分 (5月27日 04時33分更新)

志村けんさん

 国民的な人気を誇った「ザ・ドリフターズ」で活躍し、笑いの一時代を築いたタレントの志村けん(しむら・けん、本名志村康徳=しむら・やすのり)さんが二十九日午後十一時十分、新型コロナウイルスによる肺炎のため東京都内の病院で死去した。七十歳。東京都出身。葬儀・告別式は近親者で行う。
 所属事務所によると、二十日に病院に搬送され重度の肺炎と診断。新型コロナウイルスの陽性と判明し治療を受けていた。二十一日から人工呼吸器などを付けたが意識は戻らず話をすることもなかったという。国内で著名芸能人が感染を公表後、死亡したのは初めて。
 ドリフターズの付き人を経て、一九七四年にメンバーに加わり、テレビ番組「8時だヨ!全員集合」に出演。出身地の東京都東村山市の「東村山音頭」をコミカルにアレンジしてヒットさせた。ドリフのメンバー加藤茶さんとの「ヒゲダンス」や「カラスの勝手でしょ」のフレーズが受けた「七つの子」の替え歌などが次々とブレーク。幼い子にも伝わる分かりやすいギャグでブラウン管の人気者になった。
 顔を白く塗った「バカ殿様」、顎の下で手を横にした「アイ~ン」など数々の芸を生み、「志村けんのだいじょうぶだぁ」など自身の冠番組を数多く手掛けた。八〇年代以降、ビートたけしさんや明石家さんまさんらが台頭した後も、コント一筋で独自の地位を築き、長く一線で活躍した。
 映画「鉄道員(ぽっぽや)」では俳優として存在感を発揮し、二〇〇六年からは舞台「志村魂」で一座を率いた。出演中のテレビ番組に「天才!志村どうぶつ園」など。著書にエッセー「変なおじさん」などがある。
 三十日放送開始のNHK連続テレビ小説「エール」に作曲家の役で出演が決まっていた。入院後、主演する予定だった映画「キネマの神様」への出演を辞退していた。

◆高齢者、重症化リスク

 新型コロナウイルス感染症は志村さんのような高齢者や基礎疾患のある人ほど重症化しやすいと言われている。致死率は年代によって異なり、七十代以上で大きく跳ね上がることがこれまでのデータから明らかになっている。
 中国疾病対策予防センターが二月十一日時点の感染者四万五千人弱と、そのうちの死者千二十三人の例を分析したところ、致死率は八十代以上が14・8%、七十代が8・0%、六十代が3・6%などだった。五十代は1・3%で、四十代以下の年代はいずれも0・5%未満。一方で、感染者自体は二十~五十代が全体の約七割を占めていた。
 こうしたことから、日本の政府専門家会議のメンバーらも「若者は重症化リスクは低いが、感染を広げる可能性がある。人が集まる場所を避けるだけで、高齢者などリスクの高い人の命を救うことにつながる」と繰り返し訴えている。

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