大学寄付金「賄賂」に医師戸惑い 三重大病院汚職事件

2021年2月1日 05時00分 (2月1日 05時01分更新) 会員限定
 三重大病院(津市)の薬剤発注を巡る汚職事件は、製薬会社から大学への正規の奨学寄付金を、津地検が「賄賂」と判断した。部門トップの教授が事実上、自由に使途を決めることができ、その中身も公開されない不透明な実態を浮かび上がらせた。一方で、研究費が減る中で寄付金をあてにする医師は多く、戸惑いの声も出ている。 (須江政仁、鎌倉優太、渡辺雄紀)
 「大学を通してもらっている金も、賄賂になってしまうのか」。三重県内の大学に在籍する研究職の医師は驚きを隠さない。「国から下りてくる研究費が年々減る中、学会の旅費や実験費として、ほとんどの医師が寄付金をあてにしてきた」と現状を説明する。
 三重大によると、奨学寄付金は研究や教育の奨励を目的に、企業が大学に寄付する制度。企業が学部などを選んで寄付し、入った寄付金は大学の運営費に一部を充てる以外、各部門トップの教授が使途を決めるのが一般的だ。
 第三者供賄の疑いで再逮捕された臨床麻酔部元教授の亀井政孝容疑者(54)は、教授に就任した二〇一八年四月以降、同部のトップとして使途を実質的に決める立場だった。寄付金はいったん三重大の経理に入るが、亀井容疑者が申請すれば支払...

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