国循、がん論文2本に不正認定 肺治療の先進医療中止を決定
2021年1月30日 19時14分 (1月30日 19時27分更新)
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国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)の調査委員会は30日、元室長の野尻崇氏らが発表したがんの研究論文2本に、図表を捏造や改ざんする不正があったと発表した。責任著者は寒川賢治名誉研究所長で、センターは2人の処分を検討する。寒川氏は論文を取り下げる意向という。
野尻氏が医員を兼ねていた大阪大病院はうち1本を根拠に、肺がんの手術を受けた160人にホルモン剤を投与し再発抑制を試みる臨床試験を先進医療として実施していたが、中止を決定。手術後30日以内に再入院するなど重大な有害事象が20件あり、10件は投与との因果関係が否定できないとした。
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