本文へ移動

子宮体がん 進行予測へ 特殊薬剤で画像検査 

2021年1月28日 05時00分 (1月28日 09時34分更新)
子宮体がん検査に関する研究成果を説明する吉田教授(左)と山田特命助教=永平寺町の福井大病院で

子宮体がん検査に関する研究成果を説明する吉田教授(左)と山田特命助教=永平寺町の福井大病院で

 福井大 患者の負担軽減期待

 福井大は二十七日、子宮にできるがんの一種「子宮体がん」の進行スピードを、画像による診断で正確に予測できるようになる可能性があるとする研究成果を発表した。この検査方法が確立されれば、手術や手術後の抗がん剤投与が必要かどうかなどの判断に役立ち、患者の負担軽減が期待できるとしている。 (堂下佳鈴)
 永平寺町の福井大病院で吉田好雄教授と山田しず佳特命助教が会見し、説明した。子宮体がんは悪性度や転移、再発を予測するのが難しいとされている。今回の研究では、子宮体がんの患者六十七人を対象に、放射性の特殊な薬剤を使い、画像検査の一種「PET検査」を実施。薬剤は子宮体がんに関係すると言われている女性ホルモン受容体の発現量をみるもので、画像診断の結果、この薬剤の集積が高いと治療後の経過が良好で、低いと再発や転移のリスクが高いことが分かった。
 子宮体がんの治療では、悪性度や転移リスクが高い場合、子宮の全摘出やリンパ節の切除、抗がん剤投与など患者の負担が大きな治療をすることが多いが、この検査で、手術や術後の抗がん剤投与の必要性を的確に判断できるようになる可能性があるという。
 山田特命助教は「治療前に再発の可能性が予測できたり、手術の必要性が分かれば子宮体がん患者に貢献できる」と期待。症例数を増やして引き続き研究を進める方針で、吉田教授は「子宮体がんは世界的に増えている病気。将来的には国際共同研究を進め、信ぴょう性を確認したい」と話している。
 子宮体がん 子宮の奥の袋状の部分(体部)の内膜に発生するがん。治療は子宮やリンパ節を摘出する手術が一般的。患者の年齢層は若年者から高齢者まで幅広く、国内では年間およそ1万6000人が子宮体がんの診断を受けている。

関連キーワード

おすすめ情報