緊急事態延長1カ月程度 政府方針、全国一律維持を軸に

2020年4月30日 16時00分 (5月27日 04時32分更新)
 政府は三十日、新型コロナウイルスの感染増加に対応する緊急事態宣言について、期限の五月六日から一カ月程度延長する方向で調整に入った。一日にも専門家会議を開いて意見を聴取し、安倍晋三首相が五日までに判断する。対象地域は全都道府県を維持する案を軸に検討する。各地の感染者数や医療体制の状況を踏まえて最終判断する。政府関係者が明らかにした。
 宣言の延長幅について、政府高官は「最初に七都府県に緊急事態を出した際も期間は一カ月だった。数字の切りがいいかどうかも重要だ」と述べ、週末と重なる五月末か六月六日ごろが有力との見方を示した。
 延長対象地域を巡り、政府内には都市部から地方への人の流れを生じさせないよう全都道府県を維持するべきだとの意見が強まっている。
 全国知事会は四月二十九日、全都道府県を対象とした緊急事態宣言の延長を求める方針を確認した。政府の諮問委員会メンバーで日本医師会の釜萢敏(かまやちさとし)常任理事も二十八日の記者会見で、緊急事態宣言を部分的にも解除するのは困難との見方を示した。
 政府内では、感染状況が深刻な十三の「特定警戒都道府県」に関しては「増えることはあっても減らすことはないだろう」(政府関係者)「対象から外せば、その都道府県の対策が緩む」(高官)との見方が出ている。一方で、残る三十四県のうち感染者が少ない県については、一部の業種の活動再開を容認する案も検討している。
 首相は三十日の参院予算委員会で延長判断の時期について「地方自治体や行政上の課題、準備などもある。ぎりぎりということではなく、ある程度、その前に決めたいと考えている」と強調した。「専門家はぎりぎりまで状況を見ながら判断したいと言っている」として、専門家の分析と意見を踏まえて判断する意向も重ねて示した。「医療現場は大変過酷な状況だ。医療従事者には大きな負担がかかっており、依然厳しい状況は続いていると考えている」とも語った。
 <緊急事態宣言> 新型コロナウイルス特措法に基づく措置。感染が全国的かつ急速にまん延し、生活と経済に甚大な影響を及ぼす恐れがある時、首相が期間と区域を定めて宣言する。宣言を受け、都道府県知事は外出の自粛要請や、学校や映画館、店舗を含む施設の使用制限の要請、指示ができる。医薬品などの売り渡し要請、収用も可能だ。安倍晋三首相は4月7日、東京、大阪など7都府県に宣言を出し、16日に対象を全都道府県に拡大した。期限は5月6日まで。

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