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「帆船乗りの墓場」無事通過!「ケープホーナー」の自分流“特権”は八海山【白石康次郎の航海記】

2021年1月26日 18時14分

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最大の難関ケープホーンを前に最後のオレンジをかじる白石康次郎(所属事務所提供)

最大の難関ケープホーンを前に最後のオレンジをかじる白石康次郎(所属事務所提供)

 海洋冒険家の白石康次郎(53)=DMG MORI SAILING TEAM=が、フランスを発着点とする単独無寄港無補給の世界一周ヨットレース「バンデ・グローブ」に挑戦している。昨年11月8日にスタートし、現在は南米の最南端を通過して北上中。特別寄稿コラム「オーシャン・サムライ 康次郎の航海記」の第6回は、4度目の「帆船乗りの墓場」越えです。
  ◇     ◇
 最大の難所を越えました! 1月14日。レース67日目でした。古くから「帆船乗りの墓場」と呼ばれる南米最南端のケープホーン(チリ)を無事に通過しました。1993、2003、07年に続いて13年ぶり4度目。皆さんの応援に感謝です。
 船乗りの間では、この海域を攻略した強者を「ケープホーナー」と呼んでいます。風が常に西から東へと吹いています。大航海時代。大西洋から南米大陸の西側の太平洋を目指した欧州の船乗りたちが向かい風に阻まれ、多くの難破船を出しました。これが「帆船乗りの墓場」と呼ばれる由来です。
 今回のレースは地球を東回りに進んでいるので追い風。ですが、南緯56度のケープホーンは、大陸など遮るものはなく、地球をぐるっと一周してきた風と波によって海面が非常に荒れる危険な海域になります。今回の風はおとなしかったですが、それでも時速45キロ以上の風が吹き荒れました。
 偉大な「ケープホーナー」には、港の酒場での“特権”が許されます。「金のイヤリングをして、テーブルに両足をのっけて自慢話をしてもいい」と言い伝えられています。僕には金のイヤリングがないので、できません(笑)。両足はちゃんとつけて、八海山で通過のお祝いしました。
 日本は再び緊急事態宣言が出され、大変な状況になっていると聞きました。これから、再び大西洋の無風帯が待ち受けますが、少しでも明るい話題を届けるためにも、1マイル1マイルを着実に走って完走を目指します。(海洋冒険家)

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