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コロナ禍の大学生活、実情は? 4年生×1年生座談会

2021年1月24日 05時00分 (1月24日 16時23分更新)
 新型コロナウイルスの感染拡大により、大学生活は大きく変わった。入学式などの行事が中止されたり、オンライン授業が導入されたり…。石川県内の大学に通い、それが日常になっている1年生3人と、4年生2人に、学生生活のこれまでとこれからを語ってもらった。
(榊原大騎、堀井聡子)

普段できないバイトできた

■四月からの大学生活を振り返って 福嶋志苑(しおん)さん 想像と全然違っていて、もっと友達ができると思ってました。入学式があったり、サークル勧誘のチラシが配られたり。でも入学式がなくなって、履修登録で相談できる先輩も友達もいなくて、どうしようという感じ。やり方が分からず、必修科目の履修が漏れてしまった友達もいました。
 村山愛乃(あの)さん うちの大学は入学式とオリエンテーションがあって、友達もできた。今は大学に行くのは、実験や対面でしかできない授業のために週一〜二日くらい。五〜六月は授業がなくて、一日寝てた日もあった。アルバイトは緊急事態宣言中はできなかったけど、七月には始められた。
 福嶋 僕も七月に三カ月分の奨学金がもらえるまでバイトでしのぐ予定だったけど、できなくて大変だった。
 東野葵さん 私は実家暮らしで、大学まで片道二時間掛かるからオンラインはプラス。バイトも、地元の小松市が紹介してくれた公共施設の会員制交流サイト(SNS)更新とか、普段できないことができたかな。授業は四月からオンラインで、学校に行くのは週三日ぐらい。私が学校に行っても、逆に友達がオンライン授業で会えないこともある。
 藤田勇介さん 話を聞いて、いま四年で良かったと思う。もう授業もほぼないし、友達もいるし、履修登録も分かる。一年生はほんとに大変だね。
 山本龍太郎さん 一年生は四年生とのつながりも少ないと感じる。オンラインでもうちょっといろいろ試せないかな。僕も富山から通ってるので、オンライン授業がありがたいというのも分かる。ただ、コミュニケーションが取りにくいし、家でパソコンに一人で話すのは孤独。モチベーションが上がりにくい面はあるよね。
 藤田 僕は四月に研究室に配属される時、コロナの影響を受けにくい研究室を選んだ。交通の研究で、パソコンがあればどこでもプログラミングができるから。特別定額給付金の十万円を使って、授業用にパソコンとモニターを買った。大学に行くのは先生と直接話したい時と、ゼミの小さな集まりぐらい。
 村山 私は最初、課題用にワード機能しか使わないと思って、容量が少ないパソコンを買っていたけど、買い替えました。前のやつはメルカリで販売中です(笑)

授業移動時間なく効率的

■オンライン、悲喜こもごも 福嶋 ズーム(ビデオ会議システム)やライン(無料通信アプリ)でしか会話していなかった人と初めて会ってみて、「こういう人だったんだ」と驚いた。初めて実際に会った同級生に「おまえ、こんなに背高かったの?」って言われたことも。あと、僕も相手も名前が中性的で、自分は相手が男性だと思っていたら、相手は自分を女性と思っていた。でも会ったらお互い逆でした。
 東野 私は背が低いから、初めて会って同じように言われたことがあるよ。
 福嶋 それと、ツイッターのアカウントをつくって友達を探した。昔はSNS上のやりとりは怖くて、オンラインの友達って友達なの?と思っていたけど、そうも言ってられなかった。本当に知り合いも先輩も誰もいなくて、頼れるのはSNSしかなくて。そういう人、結構多かったです。
 藤田 頑張ったね…。全然想像つかない。自分は一年の時、履修登録とか過去問とかばりばり先輩に相談していた。でも、オンライン授業は実家生にとっては移動時間がなくていいかも。資料を見るだけならいつでも見られるし、時間の使い方は効率的。人付き合いで言えば、僕は毎日のように会っていた友達にも四カ月ぐらい会えず、ズームで飲んだ。卒業した先輩も仕事の後に誘えたから、これはこれでありかな。
 山本 コロナで直接会えなくても、ズームのおかげで会えるのは感謝している。活用方法を知っていれば、オンラインで知らない人と話す機会も増やせると思う。
 村山 私はズームのおかげで、高校の同級生十人ぐらいと集まって話せました。オンラインでなければ、夏休みに会うぐらいだったと思います。
 福嶋 ズームでしか会っていない先輩を、ラインのグループに誘っていいのか迷うこともありました。

友達もっと増やしたい

■これからの大学生活 福嶋 対面とオンラインの両立はうまくできるようになってきました。社会人になる前にパソコン技能を伸ばしていければ。あと、次の一年生の履修登録を助けてあげたい。ズームで履修登録を一緒にやる会を開くとか。そういうのがあれば助かると思っていたので。
 村山 同じ学科の先輩が一人でもほしいな。いま先輩が団体とサークルにしかいなくて、同じ学科にいない。対面授業が増えたら先輩を探して、過去問もほしい。
 東野 私はゼミにいる二十人のうち、男子十二人の顔と名前が全然一致しない。対面だとマスクだし。今日、そのまま最後の授業が終わっちゃった。今度は頑張って顔と名前を覚えたい。
 村山 そういえば、待ち合わせ場所で一度通り過ぎてから相手に名前を呼ばれて気付くこともあるよね。
 東野 オンライン授業のデメリットは、友達が少ないのと先輩がいないこと。これからもっと増やしていきたい。でも、学校が遠いからやっぱりオンラインがいいかな(笑)

先輩から一言。

 パソコンやネット環境に強くなることは必須になると思う。これからズームで済むことはズームで、ってなっていくだろうし。この先は受け身ではなく、自分から行動できる人じゃないとね。(藤田)
 就活も会社や地域で違うけど、途中から大体がオンラインになった。オンライン面接では、友達から普段より大きな声で話すといいとアドバイス
をもらって、それを意識した。今の一年生は人とつながることが少ないと思うけど、それでもやっていかなきゃいけないので、友達や先輩に頼ることを知ってほしい。 ( 山本)

編集後記

 世の中なにが起きるか分かりません。私も英国に留学中だった昨年3月、厳しいロックダウン(都市封鎖)に遇い、同居人以外とは2カ月ほど会えず。「人と会うのにオンラインなんて…」と思っていた自分も、あっけなくそれに頼るようになりました。これからもそうでしょう。だからこそ、大学生の皆さんの試行錯誤はとても参考になりました。 (榊原大騎)

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