上志比の公園ヘリ“退役” 20年近く展示、老朽化

2021年1月24日 05時18分 (1月24日 12時10分更新)

自衛隊機借り受け


 永平寺町上志比地区の公園に二十年近く展示されている自衛隊のヘリコプターが、二〇二〇年度限りで“退役”することになった。老朽化が進み、修繕が難しくなったためだが、県内で自衛隊ヘリが展示されているのはここだけ。のどかな中にも異彩を放った公園の風景が消える。 (平林靖博)
 機体は偵察などが目的の「OH−6D」。川崎重工業などが手掛け、全長九・五四メートル、全高二・七三メートルで巡航速度は時速二百四十キロ。
 二〇〇二(平成十四)年に合併前の旧上志比村が、自衛隊から用途廃止機体を借り受け、現在の「人希の里公園」(同町石上)で展示し始めた。町によると、当初は乗り込む体験もあったが、現在は展示のみ。町は航空機の無償貸し付け申請をして、自衛隊福井地方協力本部との間で毎年度更新してきた。
 同本部によると、昨年夏までの一年間に、コックピットを覆うプラスチックのシールドが大きく破損しているのを町と双方で確認。町担当者がテープを貼るなど補修してきたが、あくまで応急処置。古い機体のためパーツの調達などは費用面で難しく、町は展示は継続できないと判断した。二一年度は申請を行わないことを昨年八月に町議会全員協議会で説明し、了解を得た。自衛隊側からは新しく同型機を設置する提案もあったが、移送に数十万円必要なことから、町はそれも断念した。町の担当者は「残念だが、上志比を広報する活動の役目は果たした」と話す。四月以降に自衛隊による撤去手続きが始まり、現場で分解、撤去する。町も柵を設置して入れないようにするという。
 同本部では「長い間展示してきたヘリコプターがなくなるのは寂しいが、(広報活動への協力に)感謝している」としている。用途廃止の装備品展示制度は今も続き、同本部では希望者を募っている。

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