建設業に除雪優先指示 町会の対策費補助拡充

2021年1月17日 05時00分 (1月17日 10時59分更新)
早い段階で片側2車線の通行が確保された国道157号。3年前の大雪では雪がたまり、渋滞が起きた=12日、金沢市の武蔵交差点付近で

早い段階で片側2車線の通行が確保された国道157号。3年前の大雪では雪がたまり、渋滞が起きた=12日、金沢市の武蔵交差点付近で

  • 早い段階で片側2車線の通行が確保された国道157号。3年前の大雪では雪がたまり、渋滞が起きた=12日、金沢市の武蔵交差点付近で
  • 雪が降り積もる中、駐車場や生活道路を除雪する人たち=9日、金沢市泉野町で

大雪 金沢市、3年前の教訓は
住民の排雪搬送や高齢化に課題

 7日から11日にかけ断続的に降り続いた大雪は、市民生活にも影響を及ぼした。金沢市内では10日に最深積雪65センチを記録。2018年2月の87センチは下回ったものの、行政も市民も除雪に追われた。市などは3年前の教訓をどう生かしたのか。 (小川祥)
 市内各地でも交通障害などが起きた一八年二月の記録的な大雪を受け、市は除雪計画を見直した。公共事業を請け負う建設業者に一時的な中止命令を出し、市内の除雪を優先させる態勢を整えた。
 道路の特性ごとに除雪の優先順位を付けた五段階の路線のうち、第二〜四次路線を「第二次路線」に統合。その上で第二次路線に出動する基準を「積雪二〇センチ以上」から「一五センチ以上」に緩和し、より早期に幅広く作業できるようにした。市道路管理課の担当者は「狭い路地が多い一部地域を除き、除雪計画に大きな支障を来すことはなかった」と話す。
 市は、除雪に関する補助制度の拡充もした。町会が消雪装置や除雪機を購入する費用の補助率を、二分の一から三分の二に引き上げた。さらに市が雪害対策本部を設置した場合、町会が業者に除雪を依頼した際にかかる費用の三分の二を補助する制度も新設した。
 一方で、課題も残った。排雪場は田上と戸水の二カ所を皮切りに、十〜十二日に市内全八カ所で開設。さらに約五百カ所の公園を雪置き場に指定し、市民に持ち込みを呼び掛けている。ただ、搬送手段のない市民の間には困惑も広がった。特に、道が狭い市中心部などでは住民の高齢化も進んでおり、今後はよりきめ細かい対応が求められそうだ。
 業者による除雪の実効性をどう高めるかも道半ばだ。市は本年度から衛星利用測位システム(GPS)を使い、除雪業者の位置を把握。より効率的な除雪を進められるよう実証実験を始めた。担当者は「一部で除雪が遅れたり、業者の除雪の出来に差が出たりしたことで、市民に迷惑を掛けた部分もある。問題点を検証し、除雪態勢をさらに充実したい」と話す。
 金沢河川国道事務所も三年前の課題を踏まえて動いた。市中心部を通る国道157号では三年前、除雪の影響で道路脇に雪がたまって片側二車線が狭くなり、長時間にわたり渋滞を引き起こした。今回は早い段階で走行車線を確保し、十三日には除雪作業を完了させた。

関連キーワード

PR情報