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大栄翔は強くなった 突き押しの強さは北勝海以上かも… このまま貫いて上を目指せ【北の富士コラム】

2021年1月16日 05時00分

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照ノ富士(左)を攻める大栄翔。押し出しで破った

照ノ富士(左)を攻める大栄翔。押し出しで破った

 中盤戦に突入。しだいに力士たちの動きが良くなり、激しい攻防が展開されたが、後半の土俵は大いに荒れた。
 大栄翔は照ノ富士に対し、激しい気迫を見せて一気に押し出した。立ち合いは互角に思えたが、腰の備えが違ったのが明暗を分けたのではないか。長身の照ノ富士を下から突き上げ、体勢を浮かせる。こうなると大きな相手も軽くなる。左右の突きが面白いように決まり、一気に押し出してしまった。
 照ノ富士は全く良いところなく敗れたが、完敗を認めたかのようにニンマリと笑った。これで照ノ富士は痛恨の3敗目となり、悲願の大関昇進が危うくなってしまった。
 それにしても大栄翔は強くなったものだ。よく現理事長の北勝海に似ていると言われるが、突き押しの強さはひょっとしたら大栄翔の方が上回っているようだ。北勝海は押し相撲から脱皮し、技能派に転じて横綱になった。しかし、大栄翔は今の相撲で上を目指すべきである。この6日間の相撲を忘れないことだ。
 正代は栃ノ心を、もろ差しから速攻で押し出した。どうやら本調子に戻ったようだ。反対に朝乃山は十分の右四つになりながら勝ち急いで、宝富士の捨て身の上手投げに逆転された。左四つの宝富士に対し、無謀にも思える粗雑な相撲は自滅に等しい負け方であった。形としては攻めているようでも、心の余裕がなかったのだろう。何度もくどいようだが、自信を持つことが大事だ。実にもったいない3敗目であった。
 そして貴景勝だが、立ち合いは悪くはなかったが、さほど体勢が悪くないのに引いて、相手を呼び込んで土俵の下まで転げ落ちてしまった。場所前は横綱近しを思わせた貴景勝の見るも無残な負け相撲である。彼のことだから、よもや休むことはないと思うが、勝ち越しも危うくなってしまったのは確かである。
 ところで、明瀬山がまた勝った。徳勝龍が優勝したときは危ない相撲の連続であったが、明瀬山は常に前に出て勝っている。人は見かけによらぬとはいうが、まさにその通りである。面白いから応援したくなる。「頑張れ明瀬山」
 さて、原稿を送ったら飯にしよう。今夜はまとやのカキが手に入ったので、冷えた白ワインでおいしくいただきますか。舞の海君からいつもいただくワインだが、これが意外に上等でいけるんです。昨夜の国技館ハヤシライスも、しめに食ってみましょう。腹が鳴っています。(元横綱)
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