「イランはアルカイダの新拠点」 ポンペオ氏、次期政権に圧力
2021年1月14日 05時00分 (1月14日 05時01分更新)
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【カイロ=蜘手美鶴】ポンペオ米国務長官は十二日、イランが国際テロ組織アルカイダの新たな拠点となっていると述べた。十日には、イランが支援するイエメンの反政府武装組織フーシ派をテロ組織指定する意向も示し、米国とイランの対立を鮮明にすることで、イランとの対話を示唆するバイデン次期政権に圧力をかける狙いとみられる。
ロイター通信によると、ポンペオ氏は首都ワシントンでの会見で、昨年八月にテヘランでアルカイダ幹部がイスラエル工作員に殺害されたとする米紙報道について、初めて事実と認めた。その上で、「アルカイダは新たな拠点をイランに見つけた」と述べた。
イランのザリフ外相はツイッターで「作り話だ」と反論した。
ただ、イスラム教スンニ派のアルカイダとシーア派のイランは通常は敵対関係にあるが、米国という共通の敵の存在により関係を築いたとする専門家の指摘もある。二〇〇一年の米中枢同時テロ以降、イランは国内でアルカイダ幹部を保護することで、イランを狙ったテロを防ぐ目的もあったとされる。
過激派に詳しいエジプトの評論家モニール・アディブ氏は「両者の関係には驚かないが、あえて今発表したのは、バイデン氏とイランの...
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