本文へ移動

世界に爪痕残した17歳 テニス界のシンデレラが夢見る「プロでグランドスラムに」

2021年1月13日 10時08分

このエントリーをはてなブックマークに追加
グランドスラム出場を誓う長谷川愛依

グランドスラム出場を誓う長谷川愛依

◇長谷川愛依(中京大中京高2年)
 女子テニス界の未来を担う存在が愛知県にいる。昨年10月に開催された全仏オープン・ジュニアのダブルスで8強入りの快挙を成し遂げた長谷川愛依(17)=中京大中京高2年=だ。「プロになってグランドスラム(4大大会)に出場したい」と宣言するニューヒロインは、夢への階段を一歩一歩確実に上っている。
 テニスプレーヤーの両親や祖父の影響で5歳でテニスを始めた。しかし最初は「嫌い」だった。幼少期からやっていた水泳やクラシックバレエの方が楽しかったからだ。将来の夢も当時は、バレリーナ。しかし小学生になると勝負に勝つ楽しさにのめり込んでいった。
 「水泳やバレエは自分との戦い。細かいミスをプレッシャーに感じて、1週間前から緊張してしまうこともあった。でもテニスは自分よりも相手との戦い。1回ミスしてもどこかで挽回すればいいと気楽に考えられた」
 バレエで身につけた柔軟性、水泳で培ったスタミナなどを武器に小学6年で全国大会でベスト4に進むと、中学2年で全国大会で優勝。フォアハンドのハイボールなど攻めるプレーを持ち味に、同世代ではトップクラスの存在に一気に成長した。
 12歳でオーストラリアへの初の海外遠征を経験すると、活躍の舞台は世界へ。これまで15カ国以上を転戦し、技術だけでなく精神面も磨いた。しかし、本格的にグランドスラムのジュニア部門へ挑戦するはずだった昨年、世界を新型コロナウイルスが襲った。
 グランドスラムに出場するためのランキング上昇に必要な国際大会はほとんどが中止になった。グランドスラムもウィンブルドンが中止、全米オープンはジュニア部門がなくなった。10月、ランキング100位以内ではなく出場が難しかったが、延期となっていた全仏オープンの会場に足を運んだ。
 すると、ダブルスでワイルドカード(主催者推薦)での出場が決定。ペアは小学生からの友人でライバルでもある松田絵理香(2年・光明学園相模原)だった。ペアを組んでの国際大会での勝利はなく、初戦でも「あこがれの舞台で緊張した」といきなり第1セットを落とした。しかしそこで吹っ切れた。
 「とにかく楽しんで積極的にやろう」。思い切ったプレーで逆転勝ちをすると、2回戦も同じく第1セットを落としてからの逆転勝ち。準々決勝で敗れはしたが、世界で戦える収穫を手にした。
 現在は中京大中京高のスポーツクラスに在籍し、他競技の将来有望な選手から刺激を受けながら、ウエートトレーニングなどで身体的な強化に力を入れる。「海外はやっぱり厳しい世界。でももっと練習を積んで、ダブルスだけでなくシングルスで結果を出したい」。確かな手応えをつかんだテニス界のシンデレラは、目標に向かって突き進む。
▼長谷川愛依(はせがわ・めい) 2003(平成15)年5月18日生まれ、愛知県一宮市出身の17歳。161センチ。5歳からテニスを始め、木曽川ローンテニスクラブなどを経て、現在は名古屋ローンテニス倶楽部に所属。全国中学生大会シングルスなどで優勝。2020年全仏オープン・ジュニアではダブルスで8強入り。憧れの選手は、木曽川クラブの先輩でもある日比野菜緒(リオ五輪代表)。

関連キーワード

PR情報

購読試読のご案内

プロ野球はもとより、メジャーリーグ、サッカー、格闘技のほかF1をはじめとするモータースポーツ情報がとくに充実。
芸能情報や社会面ニュースにも定評あり。

中スポ
東京中日スポーツ