FAとは対照的に…トレード市場は活発化  コロナ禍で高額契約から育成路線にシフト【AKI猪瀬コラム】

2021年1月13日 06時00分

このエントリーをはてなブックマークに追加
パドレスへ移籍した元レイズ・スネル(AP)

パドレスへ移籍した元レイズ・スネル(AP)

  • パドレスへ移籍した元レイズ・スネル(AP)
 沈静化の兆しすら見えない米国内の新型コロナウイルス禍。MLB機構のマンフレッド・コミッショナーは今季の“通常開催"を各球団に通達したようですが、オーナー・グループ側などは通達に不満を抱いているようなので、スムーズに春季キャンプの初日を迎えられるかどうかは現時点では不透明です。
 今回の通達が停滞する今オフFA市場のカンフル剤になってくれればいいのですが、クリスマス休暇を経て新年を迎えてもなお、バウアー投手やスプリンガー外野手ら大物FA選手の動きは“フリーズ"したままです。
 対照的にトレード市場は例年以上に活発化しています。年末にカブスのダルビッシュ投手とレイズの元サイ・ヤング賞投手のスネルが共にパドレスへ移籍。年が明けてインディンスのスーパースター、リンドア遊撃手がメッツへ移籍しました。ダルビッシュを放出したカブスのホイヤーGMは「(球団)再建モードに入ったわけではない」と語っていますが、新人王とMVP受賞経験者のブライアント三塁手ら大物のトレード交渉も水面下で行っているとうわさされるなど、言葉とは裏腹に再建モードまっしぐらの動きを見せています。その他では秋山外野手が所属するレッズもエース級投手や主力野手陣放出のうわさが絶えません。
 コロナ禍で財政状況が一気に逼迫(ひっぱく)したチームはFA市場で高額契約の大物選手を獲得するよりも、年俸総額を抑制しながら、将来を見据えて有望な若手選手を複数獲得できるトレードに実利があると判断しているからです。
 バウアーは年俸40億円クラスの複数年契約を、スプリンガーも年俸総額200億円規模の複数年契約を望んでいると言われているだけに、新天地が決まらないのはコロナのせいだけでなさそうですが、巨人残留が決まった菅野投手の場合は、コロナの影響が確実にあったと思います。(大リーグ・アナリスト)

関連キーワード

PR情報

購読試読のご案内

プロ野球はもとより、メジャーリーグ、サッカー、格闘技のほかF1をはじめとするモータースポーツ情報がとくに充実。
芸能情報や社会面ニュースにも定評あり。

中スポ
東京中日スポーツ