(66)食べたい! 餅はダメでも年々進化

2021年1月12日 05時00分 (1月12日 11時32分更新)

お正月休みに食べられるようになったナゲット


 年末年始、岐阜県下呂市の実家は雪化粧でした。
 「三密」に気を付けつつ家族とだんらんを楽しみましたが、不機嫌になったことも。以前の私は、お雑煮が大好きで、一度にお餅を三個食べるほどだったのですが、舌を切除して嚥下(えんげ)障害になってからは、お餅は危険な食べ物のナンバーワン。元旦はお雑煮を楽しむ家族を横目に、仕方なくパンを食べているのです。原形をとどめないほど煮込めば、少しずつのみ込むこともできるでしょうが、お餅の弾力や歯応えが好きなので、そんなお雑煮は意味がありません。
 術後六年目に入り、食べられるものは増えてきましたが、今も葉物の野菜やキノコ類、練り物などは食べにくい。初めての食べ物に挑戦するときは、頭の中でカットの仕方、のみ込み方などを考えます。うまくイメージできたものはだいたい食べられます。「食べたい」という意欲がリハビリにつながるのです。
 でも、いいイメージが浮かばないときはやっぱり難しいです。大福餅も好きなので、頭の中でいろいろシミュレートしてみましたが、のどに詰まるイメージしかわいてこなくて、恐ろしくてチャレンジできません。
 その一方で、念願がかなって昨年食べられるようになったのが、ロースカツです。術後、「舌を切除した二十代の男の子がカツ丼を食べられるようになった」という話を聞き、日々、リハビリに励んできました。そして、まずは肉質の軟らかいヒレカツで試してみて「行けそうだ」と感触をつかんで、達成できたのです。ちょっと感動して涙が出ました。今や、外食チェーン・かつやのロースカツ弁当がお気に入りになりました。

お正月休みに食べられるようになったナゲット


 そして、このお正月休みに新たに食べられるようになったのが、マクドナルドのチキンナゲットです。リハビリを始めて間もない時期に一度挑戦したときはまったく食べられず、仕方なく豆乳と一緒にミキサーにかけて流動食にした思い出があります。
 嚥下の力が向上したことで、少し時間はかかったけれど、完食することができました。食べたいものを食べられるのは、本当に達成感があります。
 また、いろんな食べ物を試していきたいと思います。今年もよろしくお願いいたします。

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