英由来種は50カ国・地域へ拡大 変異種確認、国内34人に
2021年1月12日 05時00分 (1月12日 05時01分更新)
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英国で拡大し、強い感染力を持つとされる新型コロナウイルスの変異種が少なくとも五十カ国・地域に広がったことが各国の調べで分かった。日本でも帰国者や濃厚接触者計三十四人に英国などの変異種感染を確認。空港検疫をすり抜けた例もあり、専門家は水際対策に限界があると警鐘を鳴らす。
日本では南アフリカで見つかった別の変異種への感染に加え、ブラジルからの帰国者にさらに別の変異種感染が確認された。他のウイルスと同様、新型コロナも複数の変異が起きることで感染が拡大することが懸念されている。
日本政府の新型コロナ感染症対策分科会の尾身茂会長も「流行すると、極めて危機的な状況が起こる」と警戒感を示す。日本で感染が確認されたのは昨年十二月一日以降の帰国者らで約七割に当たる二十三人が無症状だった。
「既に抑えられないほど広がっている」。デンマークのフレデリクセン首相は記者会見で危機感を表明、五日に規制を強化した。保健当局は来月中旬には変異種が主流になると予測する。米国や欧州では既に変異種の市中感染が続々と判明。フランス南部マルセイユでは変異種感染者周辺でクラスター(感染者集団)が発生した。
変異種が最初に見つか...
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