梵鐘の「初吹き」 コロナ退散祈り 高岡銅器「老子製作所」

2021年1月9日 05時00分 (1月9日 10時28分更新)
今年最初の鋳造である梵鐘の初吹き=高岡市戸出栄町の老子製作所で

今年最初の鋳造である梵鐘の初吹き=高岡市戸出栄町の老子製作所で

  • 今年最初の鋳造である梵鐘の初吹き=高岡市戸出栄町の老子製作所で
 梵鐘(ぼんしょう)の製造で全国シェアの六割以上を占める高岡銅器鋳造メーカー「老子(おいご)製作所」(高岡市戸出栄町)は八日、新年最初の鋳造である「初吹き」をし、社員らが一年の安全と会社の発展を念じながら作業した。 (武田寛史)
 初吹きは、千葉県市川市の日蓮宗寺院「弘法寺(ぐほうじ)」からの依頼を受けた梵鐘。同寺院は奈良時代の創建で、今年が日蓮聖人御降誕八百年にあたることから老朽化した鐘楼を改築し、梵鐘を新調することにした。
 鐘の外周の直径は七八・七センチ、高さ一・四二メートル、重さは約六百キロの標準型。クレーンでつり下げた取鍋(とりべ)から約一二〇〇度で溶解した銅とスズの合金が鋳型に流し込まれた。
 同寺の鈴木日晋(にっしん)貫主と寺院の山務員二人、鐘楼を改築する宮大工一人が立ち会った。溶けた合金の中に新型コロナウイルス感染症の早期終息を願った札を入れた。鈴木貫主は「檀家(だんか)のおかげで鐘を新しくできて感謝の気持ち。新型コロナの悪病退散も祈願し、鐘の音と共に私たちの思いが届くだろう」と話した。
 同社は昨年、重さ三トン以上の大型梵鐘二基を含めた二十基の鐘を鋳造した。同社の元井秀治会長(65)は「弘法寺は由緒ある寺で、幸先の良いスタート。新型コロナ退散も祈願していただき、良い鐘になるように仕上げたい」と話した。三月末ごろまでに仕上げて納品される。

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