霊長類研の再編検討 京大、研究費の返還かさむ

2021年1月8日 05時00分 (1月8日 05時02分更新) 会員限定
 京都大霊長類研究所(愛知県犬山市)のチンパンジー飼育施設工事を巡る研究費不正を受け、京大が同研究所の再編を検討していることが七日、大学関係者への取材で分かった。国への返還総額は既に済ませた九億円からさらに膨らむとみられ、日本の霊長類研究をけん引した看板機関の現状での存続が危うい情勢だ。
 ただ、国内で替えがきかない研究拠点の再編を巡っては、学内でも意見が分かれているという。方向性は二〇二〇年度内にも示される見通しだ。
 関係者によると、選択肢には規模縮小のほか、別部門に統合する案もある。重要組織とされる「附置研究所」や「共同利用・共同研究拠点」から外れる可能性もある。
 京大は日本学術振興会が支給した研究費に加算金を加えた約九億円を既に返還し、同研究所の予算削減で穴埋めする方向。えさ代のかさむチンパンジーを京大野生動物研究センター(熊本県宇城市)に移す案もある。
 京大は二〇年六月、飼育施設の工事で約五億円の架空取引や入札妨害があったとの報告書を公表。十一月には会計検査院が他に約六億円の不正支出を指摘した。京大は所長を務めた松沢哲郎元特別教授ら二人を懲戒解雇した。
 研究所は人間の起源や進化の...

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