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「倒し屋・比嘉」が完全復活…磨きかけたアッパーで王者を大の字に沈めたシーンは圧巻だった【ボクシング・山崎照朝撃戦記】

2020年12月31日 20時45分

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ストロング小林佑樹に5回KO勝ちし、コーナーポストに登って雄たけびを上げる比嘉大吾

ストロング小林佑樹に5回KO勝ちし、コーナーポストに登って雄たけびを上げる比嘉大吾

◇31日 ボクシング WBOアジア・パシフィック・バンタム級タイトルマッチ(東京・大田区総合体育館)
 元WBCフライ級王者、比嘉大吾(25)=Ambition=が、王者ストロング小林佑樹(29)=六島=に5回45秒KO勝ちした。
   ◇   ◇
 倒さなければ負けたも同じ―が真骨頂。「倒し屋・比嘉」の完全復活をアピールする鮮やかなKO戴冠だった。初挑戦のWBOアジア・パシフィック・バンタム級タイトルマッチ。昨年10月の前戦、堤聖也戦で引き分けた鬱憤(うっぷん)を晴らすがごとく、アッパーを執拗(しつよう)に繰り出し、突き上げた。
 アグレッシブに前に出る比嘉は、型にはまると、右ストレートから返しの左フックを上下に打ち分ける芸術的なボクシングでファンを魅了する。加えて、最近はアッパーに磨きをかけている。そのアッパーが今回は際立っていて、しつこく打つ“比嘉アッパー”を試しているかのようだった。5回の右、右とアッパー2連発で、小林をキャンバスに大の字に沈めたシーンは圧巻だった。
 最近は、比嘉の強打を恐れ、試合相手を探すのも苦労する中でのタイトル挑戦。「チャンピオンが打ち合うタイプだったので、こういう試合になった」と前王者に感謝していたが、その通りだと思う。
 2階級上げてバンタム級に転向してこれで3戦目。階級を上げた不安は払拭(ふっしょく)されている。手にしたベルトは世界再挑戦への通過点でしかない。「倒さなければ比嘉じゃない」と言い切る男の世界王者返り咲きは、十分に期待できる。(格闘技評論家)

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