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シカゴでも関西でもメアドに「中日」示す文字…14年ぶり復帰の福留孝介 努力と生き様で引き寄せた運と縁

2020年12月30日 11時07分

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14年ぶりにドラゴンズに復帰する福留

14年ぶりにドラゴンズに復帰する福留

◇渋谷真コラム・龍の背に乗って【2020蔵出し3】
 14年ぶりの復帰が決まったとき、福留は「運」と「縁」という言葉を使った。運があったとするなら、中日から期待された「勝負の代打」が長年にわたって弱点になっていることだろう。
 レギュラーになる直前の若手と、レギュラーを明け渡したベテラン。どちらが「勝負の代打」に適任かと言われれば、間違いなく後者だ。ヒリヒリした場面になるほど、バッテリーと打者は腹の探り合いになる。そこでモノを言うのは過去に経験した打席数だからだ。
 縁で結ばれていたとするなら、彼が切らなかったからだろう。2007年オフにFA権を行使して大リーグに挑んだ。日本球界に復帰したときも阪神だった。しかし、ドラゴンズは彼にとって「実家」だった。シカゴに住んでも、関西で暮らしても、彼はメールアドレスを変えなかった。そこには「中日ドラゴンズ」を意味する文字が入っていた。今回も所属事務所のパイプを駆使すれば他の球団からのオファーを期待できたが、彼はそうしなかった。中日との縁を信じ、待ったからだ。
 球団首脳とのある意見交換の場で、岩瀬仁紀さんが福留獲得の必要性を説いたそうだ。「それはもう、熱いものだった」と聞いた。僕が理由を尋ねると、岩瀬さんはこう言った。
 「うち(ドラゴンズ)にないものを持っているから。技術や経験もそうだけど、プロとしての厳しさ。それと、見返してやるという思いですね」
 岩瀬さんには補強の権限も責任もないが、OBとして思うところを述べた。
 人生とは運と縁。でも、どちらも勝手にやってくるものではない。引き寄せるのは努力と生き様だ。福留は自らの使命を「恩返し」とも言った。ここ一番で安打を打つ。その前に味方が打たれる安打が減るかもしれない。このクラスの選手が移籍すると、こういうことが起こるのか…。僕がそう思った理由を書くには、行数が足りない。いずれ機会を改めて…。

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