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五輪医務室130カ所以上 スタッフ確保、容易でなく

2020年12月29日 07時45分 (12月29日 07時53分更新)
 東京五輪・パラリンピックの医療提供体制は、新型コロナウイルス流行前の計画では、近年の酷暑を受けて熱中症対策が主眼となっていた。選手村の総合診療所のほか、各競技会場に選手用、観客用にそれぞれ医務室を設置し、医務室は百三十カ所以上、医療スタッフ数は一万人以上を見込んでいた。
 選手用の医務室は原則として会場ごとに一カ所設置。複数の医師や看護師に加え、理学療法士も待機する。観客用の医務室は観客一万人ごとに一カ所が基準で、会場内を巡回して体調を崩した観客に迅速に対応する「ファーストレスポンダー」(初動救護要員)を一万人ごとに十人配置する計画をまとめていた。
 コロナ対策として選手は四~五日に一度、検査を受ける見通しとなっており、選手村には検体採取センターや発熱外来を設置する。大会組織委員会はこれまで大学病院や医師会、看護協会などを通じて協力を要請してきたが、コロナ対策を踏まえて大幅増になる見通しの人員計画を精査し、改めて依頼する構えだ。
 国や組織委は、コロナ禍で無償協力を求めることは医療現場や世論の理解を得られないと判断し、協力金や手当を支払う方針にかじを切った。それでも、逼迫(ひっぱく)する医療現場から人材提供を受けるのは容易でない。政府関係者は「まだご相談する段階ではない」と、感染状況を慎重に見極めた上で丁寧に協議を進める考えを示した。

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