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“鬼”が“神”を超えた!! 映画「鬼滅の刃」興収324億円、歴代1位の「千と千尋の神隠し」抜いた

2020年12月29日 05時00分

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「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」MX4D、4DXのポスタービジュアル

「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」MX4D、4DXのポスタービジュアル

 空前の大ヒットとなっているアニメ映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」の興行収入が324億円に達したと、配給元の東宝とアニプレックスが28日発表した。国内興収歴代1位の「千と千尋の神隠し」(2001年、興収316.8億円)を公開からわずか73日間で抜いたことになる。“鬼”が“神”を超える快挙に映画界からも驚きの声が上がっている。
 公開から73日間となった「鬼滅の刃」は27日時点で、興収は324億7890万円、観客動員数は2405万人を記録。「タイタニック」(1997年、262.0億円)や「アナと雪の女王」(2014年、255.0億円)といったハリウッドの大作さえ手が届かなかった“神の領域”にあっという間に到達した。「千と千尋|」が300億円を達成するのに253日かかったことを考えれば、驚異的なスピードだ。既に封切りから2カ月以上たっているにもかかわらず、いまだ全国の劇場379館で上映されており、直近の1週間で約13億円の興収を積み上げた。
 LiSAが歌う主題歌「炎(ほむら)」は、公式ユーチューブチャンネルで動画再生回数が1億回を超えた。街にはコラボグッズがあふれ、ネットには関連ニュースが多数掲載されている。政界でも菅義偉首相が衆院予算委員会で「『全集中の呼吸』で答弁させていただく」と鬼滅のキーワードを持ち出すなど、まさに社会現象となった。
 快進撃の要因としてまず「ライバルの不在」が挙げられる。コロナ禍でハリウッド作品の公開延期を受け、鬼滅のスクリーン数と上映回数が最大限確保された。シネマコンプレックスでは一時、スクリーンのほとんどを鬼滅に割り当て、15分ほどの間隔で上映されていたことからファンの間では「電車の時刻表みたいだ」との声も上がった。
 公開前からの盛り上げも絶妙だった。コロナによる巣ごもり期間に、ネットフリックスなどでアニメ版が配信され視聴者が急増。単行本発行部数が1億2000万部を超える人気漫画が、さらにファンの裾野を広げた。宣伝戦略も緻密に積み上げられ、劇場ではマニアの心をくすぐる入場者特典の配布を実施。描き下ろしイラストカードやスペシャルブックなどの配布を第4弾まで行い、リピーターを増やした。
 しかし、映画関係者が最大の要因に挙げるのが「作品、アニメのクオリティーの高さ」。迫力のバトルや家族愛、仲間との友情に加え、敵である鬼にも鬼と化した理由が描かれるなど単純な勧善懲悪ではないストーリーの深さがある。「日本人の琴線に触れるテーマ性があることが国民的なヒットにつながった」(映画関係者)と言われるゆえんだ。
 アニメ版は単行本の1~7巻途中まで、劇場版では7~8巻を描いている。単行本は今月4日に最終巻となる23巻が発売され、まだまだ映像化の可能性がある。15日に開かれた東宝のラインアップ発表会で市川南常務は、続編について「ぜひやらせていただいきたいと切望している」と期待感を示した。日本中を巻き込むフィーバーとなった劇場版の続編が実現すれば、再び大きな注目を集めることは間違いない。

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