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超レアな舞台裏…広島・菊池涼の大記録“守備率10割”生んだ中日の異議「空中イレギュラー」でエラー覆る

2020年12月28日 11時11分

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3回表2死、京田が中前打を放つ。当初は二直失策と判定されたが、翌日に中前打に訂正。手前は二塁手菊池涼=8月11日、マツダスタジアムで

3回表2死、京田が中前打を放つ。当初は二直失策と判定されたが、翌日に中前打に訂正。手前は二塁手菊池涼=8月11日、マツダスタジアムで

  • 3回表2死、京田が中前打を放つ。当初は二直失策と判定されたが、翌日に中前打に訂正。手前は二塁手菊池涼=8月11日、マツダスタジアムで
  • 3回表2死、京田の中前打は当初失策と判定された
◇渋谷真コラム・龍の背に乗って【2020蔵出し1】
 自分たちの行動が、意図したものとは全く別の結果ももたらすことがある。訴えた京田も、思いを酌んだ加藤球団代表も「まさか、あれが…」と口をそろえたのは8月11日の広島戦(マツダ)。中日は8―1で快勝し、先発の福谷にも今季初勝利がついた。
 打線も高橋周の先制2ランなどで、苦手の野村を4回に攻略。5投手に14安打を浴びせた。ところが翌12日、NPBから記録の訂正がリリースされた。3回に京田が放った打球を、二塁手の菊池涼が捕球できなかった。ライナーだったことから公式記録員は失策と判定し、スコアボードにもEランプが点灯。12日付紙面にも掲載された。しかし、試合中には中日は動き始めていた。
 「あれはエラーではなく、ヒットとされるべきではないか」。ベンチの声は球団ブースの加藤代表に届けられた。NPBには「口頭ではなく、文書でお願いします」と言われ、早速、書面で提出した。12日の午前中にNPBは映像で再検証。ライナーだがいわゆる空中イレギュラーしているとの判断で、公式記録が覆った。中日の安打数は14から15に、野村の被安打が増え、もちろん菊池涼の失策は消えた。
「菊池さんのためにやったわけではないんですが、まさか…。ですよね。僕にとっても2安打ではなく猛打賞になるので大事なこと。実際、かなり打球は不規則に変化していましたから」
 4カ月前の出来事を京田はこう振り返る。ただ、当該球団が記録の訂正を求めることはよくあるが、実際に覆るのは稀だ。その超レアケースが大記録を生んだ。菊池涼は二塁手として史上初のシーズン守備率10割を達成。本拠地の左翼席後方には、球史に残る偉業をたたえた記念プレートが設置された。
 ちなみに広島サイドにも異議はあったようだが、実際に書面で訂正を求めたのは中日側だけ。幻の失策の舞台裏である。

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