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【村上佳菜子レポート】羽生選手はすべての面で進化を遂げていた…コロナ禍もプラスのきっかけに圧巻V

2020年12月27日 06時00分

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男子フリーで優勝した羽生結弦の演技(代表撮影)

男子フリーで優勝した羽生結弦の演技(代表撮影)

 優勝した羽生選手の演技は本当に素晴らしいものでした。全ての面で進化を遂げ、見る人の心を動かすプログラム。現役生活をともにした同い年の私も刺激をもらいました。
 今まで以上にジャンプとジャンプの間が濃密な構成になっていました。ジャンプ前後のステップやターンが演技点や出来栄え点に影響しますが、今季のプログラムは跳ぶ直前や直後、つなぎの部分まで“技"が入っている。それだけジャンプに自信があるからですし、実際に成功させて、多くの加点をもたらしていました。
 体力面の不安も杞憂(きゆう)でした。昨年の全日本選手権では後半に失速してのジャンプの失敗がありましたが、今年は最後まで勢いが止まらず、体全体で演技をしていました。コロナ禍の影響で試合がなかったことが、彼にとってはむしろ自身の課題や練習内容を見つめ直す「プラスのきっかけ」になったのだと思います。近年は故障との戦いでしたが、一方でサルコーやトーループの4回転ジャンプは年々安定感が増しています。羽生選手が挑むこれからの試合で披露する演技に目が離せません。
 宇野選手は大会5連覇こそ逃しましたが、序盤の4回転トーループが3回転に抜けるミスがありながら後半で立て直した冷静さは次の試合にもつながると思います。SP2位から1つ順位を下げた鍵山選手は羽生選手や宇野選手に食い込みたいという思いが滑りに出ていたように見えました。ですが、彼にとってこの経験は必ず次につながる大会だったと思います。今回の全日本選手権男子も見応えのある試合でした。(プロフィギュアスケーター、ソチ五輪代表)
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