羽生結弦「正直に言って…楽しめた」ノリノリ『ロック』で観客総立ち!SP首位【フィギュア】
2020年12月25日 22時19分
◇25日 フィギュアスケート全日本選手権第1日 男子SP(長野市ビッグハット)
男子SPは、初優勝した2月の四大陸選手権(韓国・ソウル)以来、約10カ月ぶりの実戦となった羽生結弦(26)=ANA=が103・53点をマークして首位発進した。この日は4季前のSP曲「レッツゴー・クレイジー」以来となるロックナンバーに乗った新プログラムで臨んだが、羽生はロックスターになりきって、冬季五輪2連覇の実力を披露。26日のフリーで5年ぶり5度目の全日本王者を目指す。
◇ ◇ ◇
銀盤をステージに変えた。羽生は全身黒の衣装でリンクに登場。革のパンツに金のスパンコールをちりばめた黒のライダース風ジャケットで決める姿はまるでロックスター。新しいSP曲「レット・ミー・エンターテイン・ユー」に合わせた。
「ロックっぽく。ロビー・ウィリアムズさんの曲なので、その方のイメージを取り入れた」。軽快なロックナンバーに合わせ、「楽しませてやるぜ」と言わんばかりの滑りにビッグハットのスタンドは総立ちとなった。
ピアノの調べにあわせて静から動へのステップを刻み、ボーカルが入る前には一つの世界観を作り上げた。冒頭の4回転サルコー、続く4回転トーループ―3回転トーループなど3つのジャンプは全て着氷。途中から鳴り出した手拍子は最後まで途切れず、羽生は「正直に言って楽しむことができた」。さわやかな笑顔に充実感がにじんだ。
ジャンプやステップなどの配置を除くと、振り付けは羽生がひとりで考えた。後半のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を決めると右足を高々と蹴り上げ、両手で観客に拍手を求めるしぐさも。全部を見どころにしたかったが、盛り込みすぎには注意したという。
「見ている中で呼吸できる場所、心から乗り切れるように芸術性みたいなものを考えながら振りを入れた」。曲はコロナ禍で苦しんでいる人たちに思いをはせて選んだ。「こんなつらい中でも自分のスケートを見てくださっている。ちょっとでも明るい話題になってくれたら」。しかし、競技者としては不満を残す。
「僕のジャンプは出来栄え点が付いてなんぼ。しっかり点を付けられなかったのは課題」。2つのジャンプで3点を越える出来栄え点をつけたものの、後半の足替えシットスピンが規定を満たさず0点に。それだけに、羽生の心に満足感は全くない。26日のフリーは修正力を発揮して、5年ぶりの全日本制覇を成し遂げる。
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