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中日3位・土田龍空、今も残るボール跡…世代屈指の守備力を育てた“原点の壁”【新時代の旗手2021】

2020年12月25日 06時00分

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小学3年生の土田

小学3年生の土田

 自宅敷地と道路の間にあるコンクリート壁。その壁に無数についたボールの跡こそが、土田龍空(りゅうく)内野手(17)=滋賀・近江高=を世代屈指の守備力を誇る内野手へと成長させた。
 「この壁があの子の守備の原点なんです。まだ少年野球を始める前から、日が暮れるまで壁当ての練習をしていましたね」。父・孝則さん(44)が懐かしそうに説明する。
 野球を始めたのは3歳。幼い頃から父の草野球の試合や練習に一緒についていき、野球は自然と身近にあった。父の草野球仲間から初めてグラブを買い与えてもらうと、それからは家の前の道路が練習場。時間ができれば、グラブを片手に壁にボールを投げ、跳ね返ってくると捕球、その繰り返しで守備への基礎を固めていった。
 当時からセンスは抜群だった。ショートバウンドの捕球練習をさせても、最初から難なくこなした。難しいステップの踏み方を教えた時には、すぐにはできなくても、その日のうちにできるようになるまで練習を繰り返した。部屋の中にいる時も、ほとんどボールを手から離さなかった。
 黙々と守備を磨いてきた土田の転機は高校2年の夏。甲子園の初戦、東海大相模高戦で適時失策を犯した。チームは1―6で敗戦。「それまでは自分で研究していたんですけど、そこから先輩や社会人野球のコーチに話を聞かせてもらうようになりました」。苦い思いから、さらに守備のレベルアップを決意。技術を磨くため、自ら積極的に助言を求めるようになった。
 最上級生で迎えた今年はコロナ禍で春も夏も甲子園大会は中止。練習の自粛期間中には、15年前から続ける壁当てで練習もした。「守備がセールスポイントなので、これからも伸ばしていきたい。ゴールデングラブ賞は必ず取りたい」。高校屈指の守備から球界屈指の守備へ―。プロでもその長所を磨いていく。

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