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東京五輪は種目別の平均台で頂点目指す! 「環境変えたくない」高3・芦川うららは”進学しない”大きな決断

2020年12月23日 11時09分

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東京五輪出場が確実視されている芦川うらら

東京五輪出場が確実視されている芦川うらら

  女子体操の芦川うらら(17)=水鳥体操館、静岡・常葉大常葉高3年=はW杯3勝の成績から、種目別の平均台で来年の東京五輪出場をほぼ確実にしている。「いつも通りやれば大丈夫」。コーチから演技前に掛けられた言葉が魔法の言葉となり、国内外の大きな試合でも高得点を安定して出せるようになった。平均台のスペシャリストとして世界のてっぺんを目指す。
 芦川のひのき舞台は、郵便はがき1枚の幅しかない。跳馬、段違い平行棒など全4種目から幅10センチ、長さ5メートルの平均台に自身の輝きを見いだした。
 「高校1年の時、東京五輪に種目別で出られる話を聞いて、自分にはチャンスだなと思った」
 平行棒は体の大きい方が有利だと感じる。走ることが苦手なので、ゆかや跳馬にはためらいがある。小さい頃から平均台だけは得意だった。「平均台は小さな私でもできる。昔からバランス感覚があり、ふらつくことは少なかった」
 小学3年で出た市民大会で平均台に失敗し、やる気に火が付く。表彰台を逃した悔しさを晴らそうと練習に打ち込んだ。翌年に上級生の6年生を倒し優勝すると、「大好きになった」。競技人生で最も追い込んで練習したのは、昨年6月の全日本種目別選手権で予選2位に入り、W杯出場が決まってからだ。夢の五輪出場に近づくチャンスと、気持ちが高ぶった。
 「箱根の神社で絵馬に『4大会優勝』と書き、今までにないぐらい練習した。(平均台から)落ちる日がなくなり、いつ試合に出てもミスをする気がしなかった。逆に落ちた日は、試合で落ちた時と同じ絶望感を感じた。それには自分でもびっくりした」
 絶好調な状態で同年11月のW杯第5戦(ドイツ)に臨んだ。演技前、小学2年から指導を受けるコーチから声を掛けられた。
 「いつも通りやれば大丈夫だよ」
 すっと気持ちが楽になった。試合は練習通りにとは思うけど、これまでは勝負を意識してしまう自分がいた。「コーチの言葉は魔法の言葉となった」。初出場、初優勝を飾ると、「いつも通り」の演技で破竹のW杯3連勝。東京五輪種目別出場の最右翼に躍り出た。
 今月の全日本選手権でも種目別で平均台を初制覇。「着地もまとまり、あれ以上はできない会心の演技」。コロナ禍の自粛明けに左座骨を痛め、思うように練習できない中での確かな勝利に手応えをつかむ。努力が報われ、自信をますます深めている。「五輪まで環境を変えたくない。今までと同じようにコーチ、家族と喜び合いたい」。来春に進学しない大きな決断を下した。迷いを捨てて大舞台へ向かう。
▼芦川うらら(あしかわ・うらら) 2003(平成15)年3月8日生まれ、静岡県富士市出身の17歳。143センチ、35キロ。1歳で体操を始め、小学2年から水鳥体操館に通う。19年は全国高校選抜大会、全国高校総体の種目別平均台を制覇。実家は洋菓子店だが、生クリームは苦手。好物は焼き肉。名前は命名した3人の姉がスピッツの「ロビンソン」で「ルララ」の歌詞を「うらら」と聞き間違えたことに由来する。

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