【人生を変える薬ーSMA治療は今】(下) 1億円超も 止まらぬ高額化 

2020年12月22日 05時00分 (12月22日 13時59分更新) 会員限定
 遺伝子の異常が原因で筋肉が徐々に萎縮し、やがて寝たきりになる難病の脊髄性筋萎縮症(SMA)。今年五月、その治療を巡り大きな動きがあった。二〇一七年のスピンラザに続き、二つ目となる治療薬「ゾルゲンスマ」が国内で承認、保険適用となったのだ。

患者も抱く 複雑な思い


 スイスの製薬会社ノバルティスの日本法人が販売したゾルゲンスマの対象は二歳未満。静脈への点滴で正常な遺伝子を補い、筋肉を動かすのに不可欠なタンパク質を作れるようにする。国内の投与対象は、年間二十五人程度と予想される。
 小児科医で、東京女子医科大遺伝子医療センターゲノム診療科特任教授の斎藤加代子さん(68)は一八年秋から、治験に関わった。投与したのは生後三週間以内の赤ちゃん三人で、いずれも発症前。兄または姉がSMAのため実施した検査で遺伝子異常が見つかった。現在一歳半〜二歳になったが、全員が歩いたり話したりでき「普通の子と変わらない」と言う。
 一方で、話題となったのが、既存のスピンラザと比較して決められた薬価だ。スピンラザは一回約九百五十万円で年に二〜三回の投与が必要。ゾルゲンスマは一回の投与で済むとされ、少なくともスピンラザ十一回...

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