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愛知・扶桑町から初のプロボクサー誕生 「来年は全日本新人王めざす」

2020年12月16日 10時45分

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気合の入った表情で練習する赤塚翔

気合の入った表情で練習する赤塚翔

◇赤塚翔(名古屋大橋ボクシングジム)
 町制施行70年弱、人口約3万5000人の町から初めてプロボクサーが誕生した。名古屋大橋ボクシングジム(名古屋市西区)の赤塚翔(23)は愛知県北西部に位置する扶桑町出身。今年2月にプロテストに合格すると、新型コロナの影響でデビュー戦は2度延期されたが、ようやく実施された11月29日に初陣を白星で飾った。町の期待を背負い、まずは来年、全日本新人王を目指す。
 町長室に入ると、赤塚の表情は自然と引き締まった。扶桑町初のプロボクサーという肩書で行った14日の表敬訪問。鯖瀬武町長(60)から「町全体で応援していきます」と激励されると、「応援に応えられるように頑張ります」と口元を引き締めた。
 高校時代までボクシング経験はゼロ。それどころか、まともにスポーツをやっていなかった。ただ、憧れは抱いていた。「ボクシングは小さいころテレビで見て、やりたいなと思っていたんです」。3階級制覇した八重樫東の試合などを画面越しに見て、子ども心に胸躍らせた。
 なによりも「強くなりたい」という思いが強かった。ただ、ボクシングももちろんお金がかかる。母親から「自分でちゃんと働いてからにしないさい」と言われ、「我流で」練習。本格的に始めたのは、昨年12月に名古屋大橋ジムの門をたたいてからだった。
 プロボクサーといえども、それだけで食べていけるのはごく一部。赤塚も、自動車用ファスナーなどを製造する青山製作所で働きながら、己を鍛え上げている。「サラリーマンは考える力がつく。それがボクシングに生きる。ボクシングは忍耐がつく。それが会社に生きる。ウインウイン。考え方次第と思います」と相乗効果を口にする。
 11月29日のデビュー戦は判定で勝利した。主戦場のミニマム級でなく、2階級上の相手に階級を合わせての試合。しかも、左肘を痛めた影響でスパーリングができない中で臨んでいた。「緊張し、冷静さを失った」と言うが、それでも勝った。
 元OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王者の大橋弘政会長(40)は「パンチ力もあるし、スタミナもある。4回戦より、6回戦、8回戦の方が良さが出る」と期待を口にし、「来年は新人王戦にエントリーします」と明言する。
 「来年は全日本新人王を目指したい。どんどん強くなりたいです」と赤塚。来るべきデビュー2戦目に向け、今もジムで懸命に汗を流す。翔という名前のごとく、羽ばたくために―。
 ▼赤塚翔(あかつか・しょう) 1997(平成9)年6月22日生まれ、愛知県扶桑町出身の23歳。161センチ。扶桑中から小牧工業高校へ進み青山製作所に就職。現在も開発部門で働いている。高校時代までボクシング経験はなく、フィットネスジムで練習。2019年12月に名古屋大橋ジムに入会し本格的に始め、20年2月にプロテストに合格した。

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