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「大みそか」は比嘉大吾にも注目 KOファイターの出直しなるか【山崎照朝コラム】

2020年12月9日 12時45分

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堤聖也(角海老宝石)と引き分けた比嘉大吾

堤聖也(角海老宝石)と引き分けた比嘉大吾

 恒例になったボクシングの大みそか決戦。今年も日本人初の4階級制覇王者で現WBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(31)=Ambition=の防衛戦で盛り上がりそうだ。挑戦者は畑中ジムの元3階級制覇王者で同級1位田中恒成(25)。TBS系で全国放送される。
 国内はWBA&IBF統一世界バンタム級王者の“モンスター”井上尚弥(27)=大橋=が圧巻の注目度を誇る。1試合1億円のギャラも若手に大きな刺激になっているようだ。で、話を戻して田中はランキング1位。指名挑戦権を得ていて内容が問われる一戦になる。
 私は、田中の勢いが試合を面白くするとみている。田中は幼少のころから空手を習っており、それで養った体幹の強さで見せ場が作れる。井上尚弥と並んで日本人選手の世界最速8戦目で2階級制覇の勢いは持続しているはず。実に楽しみなカードだ。
 セミファイナルにも注目したい。強打の比嘉大吾(25)=Ambition=がWBOアジアパシフィックのバンタム級王者ストロング小林佑樹(29)=六島=とグローブを合わせる。比嘉は元WBC世界フライ級王者で今後の世界再挑戦の機会を狙っている。
 10月に階級を上げ、その初戦で堤聖也(角海老宝石)と引き分けた。6月に白井・具志堅ジムから移籍しての初戦でもありプレッシャーもあっただろうが、結果を急ぎ過ぎた感がある。堤はアマ経験も豊富で手数も多い試合巧者。比嘉の強打を風に吹かれた柳よろしく威力を半減させ、うまく強打を封じた。
 比嘉は「セコンドが行けと言ったところで見てしまった。攻めの姿勢が全然無かった。悔しいけど期待されているのはKOなのでそこだけ考えて練習していきたい」と反省しきりだった。堤と戦う前は15勝(15KO)1敗。世界を視野に入れるのため、“狙ってKOを奪う”豪快なパフォーマンスが売りだった。大みそかの小林佑樹戦はKOファイターへの出直し戦になる。
 野木丈司トレーナーは「こういう結果に落胆はしていません。本人がこの試合の結果を受け止めて取り組めば」と不安を一蹴している。
 セミファイナル、そしてメインイベント。どちらのカードも、ファンの予想が日増しにかしましさを増している。私も胸が躍る気分だ。
(格闘技評論家)

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