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「21と19」は中日・阿部の「影と光」…セ・パ最多21併殺打も打球角度に光明 手本はDeNAオースティン

2020年12月9日 11時51分

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「迷い」を象徴した広島戦の投ゴロ併殺=10月17日、マツダスタジアムで

「迷い」を象徴した広島戦の投ゴロ併殺=10月17日、マツダスタジアムで

◇渋谷真コラム・龍の背に乗って【数字編・9】
 21と19。この数字が語るのは、今季の阿部寿樹が歩んだ道の跡である。両リーグ最多の21併殺打は、打球が上がらなかった証しだ。
 「打てないのを形のせいにして、タイミングをおろそかにした結果かなと考えています」という自己分析。いわく「迷い」を象徴した併殺打がある。10月17日に広島・森下に打たされた投ゴロだ。1点を追う6回、1死一塁。カウントは2―2だった。
 「右に転がすのか、強く打つのか。どっちつかずで追い込まれた揚げ句、内の真っすぐに詰まらされました。悔いが残る打席です」
 反省と後悔が詰まる21。一方、今季の平均打球角度19度には、希望の光が見いだせる。前年比でプラス10度。大リーグではフライボール理論が定着して久しい。ゴロよりもフライ。阿部は前年より22本も安打は減ったが、本塁打は6本増えた。
 「しゃくり上げても思ったように打球は上がらない。タイミングありきなんだなと」。再びの自己分析からも「21と19」は裏と表、影と光だということがわかる。「理想」という打球がある。9月19日に阪神・秋山から打った本塁打だ。4回、2死二、三塁。2ボール1ストライクからの137キロを引っ張った。
 体勢を崩されればゴロ。呼び込めれば長打。いかに「タイミング」を取れるか。「打球角度」という点で、阿部が手本とするのがDeNAのオースティンだ。
 「(二塁を)守っていて、ゴロが飛んでくる気が全然しないんです。こっちに打つときは、上を越えるイメージです」
 今季68安打で20発の大砲は、51のゴロアウトのうち、二塁へはたったの3。かといって引っ張りオンリーではなく、中堅から右に11本塁打を放っている。右方向へも飛ばせる阿部が盗める要素はあるはずだ。
 「21」は阿部が選んだ道が平たんではなかったことを物語るが、同時に「19」は道そのものを誤ってはいないことを示している。

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