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「勝山恐竜ロボ」にクマ退散 感知し目キラリ、口開閉しほえる  

2020年12月9日 05時00分 (12月9日 09時45分更新)
目が光ったり、ほえたりしてクマを追い払う恐竜ロボット(中央)を製作した石渡君(左)と松田さん=勝山市のPCN勝山クラブで

目が光ったり、ほえたりしてクマを追い払う恐竜ロボット(中央)を製作した石渡君(左)と松田さん=勝山市のPCN勝山クラブで

 地元児童らプログラミング  実験で効果確認

 「近づいたら食べちゃうぞ。ガオー」。勝山市のプログラミング教室「PCN勝山クラブ」に通う小学生らが、クマ撃退用の恐竜ロボットを製作した。クマが近づかないことを実験で確認し、効果に手応えを感じつつさらなる改良に意欲を燃やしている。 (山内道朗)
 製作したのは、市内のソフトウエア制作会社社長で同クラブなどのプログラミング教室を国内外で展開している松田優一さん(43)と、クラブに通う石渡晃希君(12)=三室小六年。
 勝山市は二年連続でクマが大量出没したこともあり、松田さんが「恐竜はクマより強い。追い払うことができたら面白い」とロボットの製作を持ち掛け、プログラミング歴四年の石渡君が「おもしろそう」と話に乗った。
 恐竜ロボは高さ二メートルで、クマなどが七メートル以内に近づくとセンサーが感知し、目を光らせて、口を動かしながら大声でほえる。松田さんによると、目を光らせ、口を開閉し、ほえるという三つの動作を一つのプログラムに組み込むのは難しい。石渡君も「口がうまく開かなかったりした」と苦労し、松田さんの指導を受けながら一カ月半をかけてプログラムを完成させた。
 十月下旬から、恐竜ロボをクマが大量出没した荒土地区の山中に設置。一頭のクマが近づいたところでプログラムが作動し、驚いて逃げたのを暗視カメラで確認した。松田さんは「確認できたのはこの一件だけど、それ以降、クマが現場に現れなかった」と手応えを感じている。
 現在の恐竜ロボは、塩化ビニールのパイプで骨組みを作り、着ぐるみをかぶせた簡易なもの。バッテリーも含めた製作費は二万五千円程度に抑えられたが、防水対策など課題もある。石渡君は「綿とかを詰めて恐竜らしくしたい。腕を動かしたり、舌も光らせたりと、やりたいことはまだまだある」と意気込む。
 「フクイラプトルなど勝山らしい恐竜の形や、研究に裏打ちされた鳴き声にするなど精度を高めたい」と松田さん。県立恐竜博物館などに協力も求めるつもりだ。改良を重ねたロボで春には実験を再開する予定で「クマを奥山に追い払い、ドングリの木を植えてクマが里に下りてこないようにする活動につなげられたら」と展望した。

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