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与四球率1.25、被本塁打わずか1本…“安打はやむなし” 最優秀中継ぎ賞に輝いた中日・祖父江の割り切り

2020年12月8日 11時16分

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今季の最優秀中継ぎ賞に輝いた祖父江

今季の最優秀中継ぎ賞に輝いた祖父江

◇渋谷真コラム・龍の背に乗って【数字編・8】
 1・25と6・26。この数字が語るのは、そこそこ斬れる2本の刀を持つよりも、鋭い1本があればナンバーワンになれるということだ。最優秀中継ぎ賞に輝いた祖父江大輔は54試合、50イニング1/3を投げ、わずかに7与四球。今季のセ・リーグで救援登板数上位30人(56~34試合)の中で、与四球率1・25は2位(ヤクルト・石山の2・22)を大きく引き離したトップである。
 「毎年、シーズン中にフォームを2、3回は調整というか修正するんですが、今年はその必要がなかったんです。フォームが安定していたのが一番の理由だと思います」
 昨季(リーグ9位の2・72)から大きく改善した制球力について、祖父江はこう分析した。投球の大原則である高い再現性に、一度も苦しまなかったということだ。
 ベンチが終盤を任せるリリーバーに求めるのは(1)四球で自滅しない(2)三振を取れる(3)本塁打を打たれない、だろう。(1)をクリアした祖父江だが、(2)の奪三振率は、先の30人中最少の6・26(1位は石山の11・69)だ。三振ではなくゴロ。新球のシュートで幅が広がり、絶対の自信をもつスライダーの効果がより増した。
 「自分の中では投球の7、8割がスライダーという感覚です。真っすぐとシュートもよかったですが、一番頼りになるのはやはりスライダーなんです」
 右打者にはシュートで踏み込ませず、スライダーで打ち取る。そして(3)の被本塁打率0・18は30人中トップ。唯一、打たれたのはヤクルト・山田哲(10月7日、ソロ)だった。
 厳しい場面で登板する「勝利の方程式」は、一発を警戒する。際どい球を投げて四球を与えるのはよくあることだ。そうではなく、安打は割り切って四球と本塁打を戒める。逃げず、恐れず、立ち向かった結果のタイトルだった。

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