新庄と六本木の地下にあるイタリアンレストランで密会…極秘裏に事を進めた【大慈彌功コラム特別版】
2020年12月5日 07時00分
【新庄剛志48歳の挑戦2】
新庄を獲得したい…その気持ちがさらに強くなったのは、2000年11月に行われた日米野球。以前のコラムでも言及したが、新庄はメジャー投手陣に対して、全日本打線の中で誰よりもタイミングが合い、強くバットを振れていた。
新庄を獲得したい…その気持ちがさらに強くなったのは、2000年11月に行われた日米野球。以前のコラムでも言及したが、新庄はメジャー投手陣に対して、全日本打線の中で誰よりもタイミングが合い、強くバットを振れていた。
活躍を目の当たりにしながら、本人がメジャーに対してどのような気持ちがあるのか、その点が把握できていなかった。そこで11月12日、東京ドームでの日米野球の最終戦、同じく全日本の一員として参加していた旧知のロッテの「ジョニー」こと黒木投手に探りを入れた。彼から帰ってきた返事は、新庄はメジャーに興味を持っている、というものだった。
ちなみに黒木はその日の先発。登板に備えて準備をしなければならない。また球界には、当日の先発投手には話しかけてはいけない…との不文律もある。そんな中、無理やり頼み込んで新庄の電話番号をゲットしてもらった。
日米野球終了直後、早々に新庄に連絡を入れた。そして六本木の地下にあるイタリアンレストランで、まさに密会をした。その場に同席したのは新庄の親友で以前ヤクルト、阪神でプレーした広沢好輝さん1人だった。
当時、新庄の動向は注目の的で、特に在阪スポーツ紙では連日大きく報じられていた。もし、私が接触していることが表に出れば、収拾のつかない事態になるのは目に見えていた。また、騒動になると、メジャーに興味を抱いてくれている新庄の気持ちが変わる可能性も出てくるのではないか、とも危惧していた。
メッツ側でも接触を知っているのは、当時のスティーブ・フィリップGMとオマー・ミナヤGM補佐だけだった。とにかく極秘裏に事を進めた。(元メッツ・スカウト)
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