本文へ移動

新谷半端ないって!日本新28秒も更新 驚異的なタイムで優勝「止まった時計の針を進めた」

2020年12月4日 21時31分

このエントリーをはてなブックマークに追加
優勝し、ガッツポーズする新谷仁美

優勝し、ガッツポーズする新谷仁美

 新型コロナウイルスの感染拡大で延期されていた陸上の日本選手権長距離種目が4日、大阪・ヤンマースタジアム長居であった。女子1万メートルでは新谷仁美(32)=積水化学=が、2002年に渋井陽子が出した従来の日本記録を一気に28秒余り更新する30分20秒44の驚異的な日本新で優勝、東京五輪出場を決めた。男子1万メートルは相沢晃(23)=旭化成=が27分18秒75の日本新で優勝。女子5000メートルは田中希実(21)=豊田自動織機TC=が15分5秒65で制し、そろって五輪切符を獲得した。
  ◇  ◇  ◇
 3000メートル過ぎからは完全な一人旅。優勝=五輪を確実にしても、新谷は目に見えぬ敵を追っていた。「過去の自分を超えること。日本新を出すこと。止まった時計の針を進めたい」。2013年世界陸上で出した30分56秒70の自己記録、さらに渋井の日本記録を超える。強い気持ちがハイペースを支えた。
 山あり谷ありの競技人生。世界陸上で5位に入った直後の14年1月、故障などを理由に突如現役引退を発表。数年間は会社員として働いた後、一転して18年に「陸上の方が私らしくお金を稼げる」と競技復帰を決断。今年はハーフマラソンで日本記録を更新した。
 4年間のブランクを乗り越え、30歳を超えてなおすごみは増す。要因の一つは、男子800メートルの元日本記録保持者・横田真人コーチ(33)の存在だ。新谷は「これまで信頼信用できる人がいなかった。一人でも平気と思ってやってきたが、背負っていたものを分散して気持ちが軽くなった」
 孤高の天才が周囲の支えを力に変える術を身に付けた。横田コーチは、「今のメニューは、以前の新谷自身が組んでいた練習より負荷もボリュームも高い。日々の積み重ねの成果が出た」と語る。
 東京五輪の延期が決まった後、新谷は「国民が反対なら五輪は開催しない方がいい」と広言して物議を醸した。五輪出場を決めた今も思いは変わらない。「アスリートだけがやりたいといってもわがままになる。納得できる形の大会にしたい。私たちは結果以上のものを出さないと」
 自称、アスリートかつパフォーマー。五輪は出るだけでは終わらせない。

関連キーワード

おすすめ情報

購読試読のご案内

プロ野球はもとより、メジャーリーグ、サッカー、格闘技のほかF1をはじめとするモータースポーツ情報がとくに充実。
芸能情報や社会面ニュースにも定評あり。

中スポ
東京中日スポーツ