愛された味 惜しまれつつ 白山 市民交流センター食堂きょう閉店

2020年12月4日 05時00分 (12月4日 10時25分更新)
「感謝しかない」と語る、あさがお食堂の飯沼千夏店長=白山市民交流センターで

「感謝しかない」と語る、あさがお食堂の飯沼千夏店長=白山市民交流センターで

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コロナで売り上げ半減

 白山市役所に隣接する市民交流センター内の「あさがお食堂」が四日の営業を最後に閉店する。小鉢が五十円から選べる手軽さや、野菜中心のメニューが市職員や地域住民に好評だったが、新型コロナウイルスの影響で経営が悪化していた。利用していた住民らから惜しむ声が上がっている。 (都沙羅)
 食堂は、飲食チェーン「八幡のすしべん」を展開する八幡(羽咋市)が運営し、二〇〇七年十月に交流センター地下一階にオープン。営業時間は午前十一時〜午後二時で、二十種類以上ある小鉢を自由に選ぶスタイル。市職員だけでなく、市役所での会合の出席者や地域の高齢者や家族連れも利用していた。
 メニューを考えてきたのは、一二年から店長を務める飯沼千夏(ちか)さん(54)。「外食だけどおうちで食べるような気分」をコンセプトに、安価ながらも栄養バランスに配慮したおかずを作ってきた。客との交流も欠かさず、「毎日来る人やいろんな職員さんとお話できて楽しい」と笑顔で話す。
 ところが、新型コロナの感染拡大に伴い、高齢者を中心に住民の客足が遠のいた。市役所での会合もなくなり、コロナ禍以前と比べると売り上げは半減した。他店舗と掛け持ちする飯沼さんの体力的な不安もあり、閉店を決めた。
 三日に食堂を訪れた白山市の絹川達也君(7つ)は「めっちゃ好きな味だから、あと一週間は続けてほしい」と残念そうに話した。
 「思い出ばかりで感謝しかない」と話す飯沼さん。「皆来週からお昼は何を食べるのかなと気になる。これから寒い時期、冷たいお弁当を食べる人に温かいご飯を出したかった」と涙ぐんだ。後継の店は決まっていない。

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