<EYES> エッセイスト 小島慶子 大学への道 幅広い

2020年12月3日 05時00分 (12月3日 11時11分更新)
 長男は10月に無事、高校を卒業しました。11月の統一試験も終えて、今は「高校生ではないが、大学生でもない人」として自由を満喫しています。11月末は高校の卒業生を意味する「Leavers」がみんなで旅行に出かけ、羽を伸ばす時期。西オーストラリア州は今、新型コロナの感染が沈静化しており、2〜3月に大学が始まるまでの、長い長い夏休みを楽しんでいるのです。
 オーストラリアでは、18歳の春で人生は決まりません。大学ごとに入学試験はなく、州ごとの統一試験を受けます。内申点と試験の成績が点数化され、進学先が決まりますが、大学へ進学するには統一試験以外にも、いくつかの方法があり、しくじったら即、道が閉ざされる、というわけではありません。
 日本のように現役か浪人かという区分もありません。専門技術学校に進学してから大学に進んだり、就職してから大学に入ったり、いろいろな道があります。息子の友人たちも、卒業後はスポーツに集中したり軍に入隊したりと、やりたいことをしてから大学に進むそうです。
 志望校は大学名ではなく、何を専攻するかで決めます。何を学びたいのかをしっかり考えることが重要です。教養課程を高校2、3年で学び、大学に入学したらすぐに専門課程で学びます。3〜6年かけて卒業です。学生の約半数は24歳以上なので、高校卒業後すぐに進学する子たちは、いきなり大人に交じって勉強することになります。大学を卒業するには猛勉強が必要です。
 何度もチャンスがあり、各人のペースで学べる仕組みはとてもいいですよね。ヨーイドンの競争に勝つことよりも、どんな知識を身につけて思考を深めたかを重視する方が、大変さはあっても、おおらかな気持ちで学べると思うのです。

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