3密回避旅 三方五湖いかが 地元企業、県が実験 

2020年12月2日 05時00分 (12月2日 09時49分更新)

菅湖畔に停車するキャンピングカーと、設置されたテント=若狭町で


 

 車、テント、料理 スタッフが用意


 コロナ禍で三密を避けて豊かな自然を楽しむアウトドアツーリズムの需要が高まっている。若狭と美浜両町にまたがる三方五湖では、若狭地域の新たな観光を探る実験ツアーがあった。旅行者にキャンピングカーを貸し出し、テント作りから料理までスタッフが担うスタイル。参加したモニターは湖畔にキャンピングカーを止め、絶景を楽しんだり、地元料理を味わったりした。 (栗田啓右)
 湖や山、海に囲まれた若狭地域。中でも三方五湖の周辺は景色を遮る建物が少なく、夕日などの絶景を独り占めできる場所もある。湖畔も広がり、近年人気があるキャンピングカーでの寝泊まりには最適。ツアーは、自然景観と屋外での食事を一緒に楽しめる滞在型の観光モデルを模索しようと、三方五湖の活用事業を行う地元企業「三方五湖DMO」と県嶺南振興局が企画した。
 

テントで夕食を楽しむモニターの服部さん夫妻

リビングや寝室として使うキャンピングカーの内装=いずれも若狭町の菅湖畔で

実験ツアーは十一月中旬から数回にわたり実施。モニターは、日中はキャンピングカーで三方五湖エリアを散策し、夕方に指定された場所に到着する。ツアーのスタッフが用意した夕食と朝食は、設置されたテントで味わう。寝泊まりする場所にもなるキャンピングカーは、東京の地域活性企画会社が手配した。モニターによる評価や専門家の指摘を受けて、今後のツアー事業モデルを探る。
 キャンピングカーは、トヨタのハイエースの改造車。後部座席にキッチンや一晩過ごせるバッテリー設備が備わり、リビングやベッドに簡単に変えられる。
 滋賀県草津市の自営業服部勝義さん(67)と淳子さん(63)夫妻は十一月二十一〜二十三日の二泊三日のツアーにモニターとして参加。初日は自家用車で若狭町まで移動し、キャンピングカーに乗り換えてドライブを楽しんだ後、湖の一つ、菅湖(同町)の湖畔に着いた。

夕食で提供されたイノシシ肉のチゲ鍋

 夕日が沈む湖の絶景を眺めながら、地元の名水「瓜割の水」を使ったコーヒーを飲んで一休み。夕食は町内の民宿の料理人がその場で調理してくれた。イノシシ肉のチゲ鍋など若狭地域の食材をふんだんに使った料理を堪能した。服部さん夫妻は「きれいな自然やおいしい料理を、周囲を気にせずに楽しめた。密も避けらて気持ちが良い」と満足した様子だった。
 三方五湖DMO担当者の田辺一彦さん(49)は「若狭地域は自然に恵まれている。自然と共生できる(旅の)空間をつくっていきたい」と意欲を示す。県嶺南振興局の担当者は「今回のツアー形式を持続可能なものにしていきたい」と話す。

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