男の家庭進出 楽しく NPO法人おっとふぁーざー(福井県坂井市)

2020年12月1日 05時00分 (12月1日 09時58分更新)
イベントで子どもと父親たちに説明をする舘直宏さん(左)=2月、福井県坂井市で(NPO法人おっとふぁーざー提供)

イベントで子どもと父親たちに説明をする舘直宏さん(左)=2月、福井県坂井市で(NPO法人おっとふぁーざー提供)

  • イベントで子どもと父親たちに説明をする舘直宏さん(左)=2月、福井県坂井市で(NPO法人おっとふぁーざー提供)
  • 最重点目標

父親の子育て、家事を応援

 NPO法人「おっとふぁーざー」(福井県坂井市)は、子育ての楽しさを伝え、父親が家事や子育てに取り組むきっかけをつくる活動をしている。それがSDGsの分野別目標(5)「ジェンダー平等を実現しよう」に当てはまると考えている。
 代表理事の舘直宏さん(41)が保育士として働いていた頃、父親たちから、子どもとどう遊んでいいか分からないとの相談が多く寄せられた。そこで、遊び方の手本にと、親子で参加する催しを企画したのが活動の始まりだ。
 メンバーは男性ばかり十二人。男性目線で父親の子育てを支援する。年五回、父親と子どもを対象としたイベントを開催。マスコットキャラクターの「子育て戦隊パパレンジャー」がショーをし、工作やクッキング、餅つきなども親子一緒に楽しむ。
 この中で、普段体験できない遊びと、日常生活で使える知識との両方を提供する。例えば、餅つきの際は、きねと臼を使って親子で餅をつくことで非日常を楽しみつつ、父親は子どもに餅をどうおいしく、安全に食べさせるかという知識と技術も学べる。
 イベントは、意外にも母親の満足度が高い。父親と子どもが参加することで、母親がリフレッシュできるだけでなく、「夫が子育てに前向き、積極的になってきた」と、父親の変化を喜ぶ声が寄せられているという。舘さんは「お父さんが(子育てを)楽しめるようになった結果。お父さんがきっかけで家族が幸せになれる」と話す。
 コロナ禍で対面のイベントができなくなってからは、動画投稿サイト「ユーチューブ」でパパレンジャーのショーをライブ配信したり、「たっちぃパパのおうちでできるも〜ん!」と題し、子どもと自宅でできる遊びや料理を舘さん自身が指南したりしている。
 舘さんは「女性活躍」という言葉に違和感を覚える。「仕事も家事も子育ても頑張っている女性に『これ以上頑張れ』というのは厳しいのでは。お父さんはもう頑張らなくていいのか、と。女性の社会進出の土台は、男性の家庭進出だと思う」と言う。
 今後について「『子育てって面白いんだよ』と伝えることがきっかけで、子育てや家事を楽しむお父さんが増えて、父親の聖地と注目されるような福井をつくりたい」と意気込んでいる。(畑明日香)

【会社メモ】2014(平成26)年からボランティア集団として活動し、19年11月にNPO法人を設立。「家事や子育てをやってみたい、できるようになりたい」という父親を、保育士、管理栄養士、看護師などで応援し、取り組むきっかけをつくる活動をしている。福井県坂井市春江町江留上緑。


 SDGs=「誰一人取り残さない」という考え方のもと、人種や性別、地域などを超えて地球上のみんながそろって幸せになることを目指す国連の目標。「貧困をなくそう」「すべての人に健康と福祉を」「人や国の不平等をなくそう」など17のテーマ別の目標がある。SDGsは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略。

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