軽度の障害がある人 保護猫・犬と幸せに 

2020年12月1日 05時00分 (12月1日 09時34分更新)

グループホームの共用スペースで猫のコクを抱いた石山社長(右)と、ハクを抱いたサービス管理責任者の資格を持つスタッフ=福井市のおーるわんで

 同居できるグループホーム きょう福井にオープン

 保護した猫や犬と生活する軽度障害者向けグループホーム「おーるわん」が一日、福井市江端町にオープンする。家庭のような居場所を提供するとともに、動物を殺処分から救う取り組み。動物との触れ合いを通して、入居者に癒やしの効果も期待される。経営する「オールワン」の石山大作社長(43)は「障害者も健常者も動物も、みんな一つ。みんな一緒に幸せになれるよう協力したい」と意気込む。 (成田真美)
 おーるわんは軽度の精神、知的、身体障害がある十八〜六十四歳の人を対象にしたグループホーム。個室とみんなで食事を取る共有スペースがあり、スタッフが二十四時間常駐する。朝夕の食事を提供し、就労支援もする。
 最大の特徴は、動物と暮らせることだ。入居者は共有スペースで保護猫・犬と触れ合うことができる。世話は基本的にスタッフが担う。

これから入居者と一緒に暮らす姉妹の子猫ハク(左)とコク

 一日から一緒に暮らすのは、姉妹の子猫コクとハク。あわら市の田んぼにいたところを県動物愛護センターに保護され、おーるわんが引き取った。石山社長は「入居者は動物に癒やされ、大切に思うようになるはず。命の大切さについて考える場になれば」と話す。
 警備会社を経営する石山社長は昨年十二月、知人を通じて、ペット共生型の障害者グループホームを全国展開する会社の社長と出会い、話を聞いた。事業を通して人と動物の命を守れることに感銘を受け、「自分もやりたい」との思いが湧き上がった。二年前から迷い猫を会社で引き取って育てており、社員への癒やし効果も実感していた。
 今年一月、グループホーム開設に向けて新会社「オールワン」を設立。徒歩圏内に福井鉄道江端駅や病院、大型商業施設がある好条件の土地を確保した。介護福祉士やサービス管理責任者の資格を持つベテランスタッフらを集め、準備を進めてきた。
 動物共生型の障害者グループホームは県内では珍しく、県内の福祉関係者から注目を集めている。「このような取り組みが広がるよう先例を作りたい」と石山社長は意欲を見せる。
 三棟を新築し、各棟に保護猫や犬がいる共用スペースと個室十室を設ける計画で、三棟のうち一棟が先行オープンする。二、三棟目は二〇二一年四月までに完成する見込み。
 体験入居を経て正式に入居を決めてもらう。個室に自分のペットを持ち込むこともできる。利用料金(家賃や水道光熱費など)は一カ月七万三千五百円。国と市の補助を受けることもできる。(問)オールワン=0776(38)7002

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