砺波豪族の心意気 東大寺大仏建立へコメ寄贈

2020年11月30日 05時00分 (11月30日 10時18分更新)
お披露目された利波臣志留志を紹介する映像=砺波市のとなみ散居村ミュージアムで

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利波臣志留志 有志が紹介映像「地元勇気を」

 奈良・東大寺の大仏建立に全国一多い180トンのコメを寄贈した砺波地方の豪族、利波臣志留志(となみのおみしるし)を紹介する映像が完成し、お披露目上映会が砺波市のとなみ散居村ミュージアムで開かれた。砺波地方の有志が今年初めに発足した「となみ野を愛し元気にする会」が、先人の心意気を伝えて地元を勇気づけたいと製作した。 (松村裕子)
 利波臣志留志は、財政難で大仏の建立が行き詰まった際、聖武天皇の呼び掛けに応じて馬や船を使って都へ大量のコメを届けた。寄贈で位をもらい、後に伊賀(三重県)の国司を務めた。続日本紀に寄贈で位をもらった記載があるなど、国の文書に三度も名前が載った、地方ではまれな人物。
 映像は「利波臣志留志−東大寺大仏建立にすべてを捧(ささ)げた知られざる男の物語」(二十八分)。大人に見てもらえるよう、イラストで現代の紙芝居風に仕立てた。大川原竜一・高志の国文学館学芸員ら研究者へのインタビューも交えて生涯と業績を紹介した。
 砺波、南砺、小矢部市の旧福野高校卒業生ら十数人が、人口が減る地元を元気づけるため何かしたいと会を発足。先人の苦労に学ぶ映像を作り、上映会を通じて地域おこしをしようと考えた。
 疫病がはやった奈良時代に利波臣志留志の寄贈が全国から寄贈が相次ぐきっかけになったのにならい、砺波市出身の中京大教授沼田宗敏会長(62)=名古屋市千種区=は「新型コロナウイルスが流行し当時と似た状況下、砺波から全国へ発信する動きが生まれるといい」と期待を込めた。
 映像は今後、公民館や学校での上映会に無料で貸し出す。(問)元気にする会080(4127)4791

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