コロナ禍首長選 現職苦戦 富山、石川 今年1勝2敗 過去3年は勝率8割 従来の組織戦できず

2020年11月29日 05時00分 (11月29日 05時01分更新)

 石川、富山両県内で、現職が出馬して選挙戦となった過去四年間すべての首長選の結果を本紙が集計したところ、二〇二〇年の現職の勝敗は一勝二敗だった。勝率は33・3%。一九年までの三年間に限ると、現職は十一勝二敗で勝率は84・6%。現職の勝率は今年になって下がったことになる。全国的にみても、現職は今年に入って厳しい戦いを強いられており、識者は新型コロナウイルスの影響が背景にあると指摘する。 (小佐野慧太)
 両県での知事選、市町長選での現職の勝率をみるため、一六年十一月以降の結果を集計した。
 石川県内で現職が出馬し、選挙戦となった首長選は十一回。このうち十回が昨年までに行われ、現職が敗れたのは一七年の宝達志水町長選の一回のみだった。現職の勝率は90%に上る。
 ところが今年、現職が出馬した唯一の選挙戦だった十月の七尾市長選では、新人の茶谷(ちゃたに)義隆・現市長(55)が、三選を目指した不嶋豊和・前市長(71)らに勝利した。
 富山県内では昨年までの三年間に現職が出馬した選挙戦は三回あり、現職が敗れたのは一七年の氷見市長選のみだった。勝率は66・7%になる。今年の選挙は二回で、現職の勝敗は一勝一敗。十月の富山県知事選では、新人で民間企業出身の新田八朗・現知事(62)が、五選を目指した石井隆一・前知事(74)らを破り、初当選した。
 東北大准教授で、金沢大非常勤講師を務める河村和徳氏(地方政治)は今年に入って現職の敗北が相次いでいる理由に、コロナの影響を挙げる。現職は新人と比べて動員力に勝るが、支持者を一カ所に集め政策などを訴えるミニ集会を繰り返す従来の組織戦が展開できなくなった。さらに「コロナの感染拡大で過去の実績より、今後のコロナ対応に有権者の関心が移り、現職の強みが薄れた」と指摘。「コロナの初動対応が遅れたり、失言があったりした場合は厳しい審判を受ける」と分析している。

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