追加経費 年6億2000万円余 並行在来線準備会社 開業遅れ試算

2020年11月27日 05時00分 (11月27日 09時43分更新)

 北陸新幹線金沢−敦賀間の開業が一年半遅れるとの見通しに絡み、県並行在来線準備会社の追加経費が年間で最大六億二千万円余りに上ることが分かった。自民党北陸新幹線整備プロジェクトチームの会合が二十六日、東京・永田町であり、同社が試算結果を明らかにした。 (山本洋児)
 新幹線開業に伴い、JR北陸線の金沢−敦賀間は経営分離され、県などが出資する第三セクター会社が運行を担う。県内は石川県境−敦賀間が並行在来線になる。福井県の三セク会社によると、追加費用は開業準備と開業前設備投資、経営計画見直しなどで発生する。
 開業準備のうち、人件費は常勤役員二人と県の派遣職員十人、JRの出向社員九人で年間一億七千万円。同社が採用するプロパー社員百人は、JRでの研修中はJR負担だが、開業延期後は未定。三セク会社が負担すると、三億三千万円になる。
 事務所維持費や光熱水費などの運営費は二千万円と推定される。同社は一次出資で五億円を確保し、開業までには二十億円に増資する予定。不足する場合は、資金計画の再検討が必要になる。
 開業前の設備投資は、指令分離工事や駅改修などでスケジュールの見直しを迫られる。年2%の物価上昇を想定すると、工費増などで一億円の追加負担が生じる。経営計画の策定に向けては収支見込みの再試算で六百万円を要する。
 このほか採用やJRからの鉄道資産譲渡などの計画にも影響を及ぼすとみられる。西村利光社長は会合で、可能な限り遅延しないよう求めつつ、開業延期に伴う追加経費については地方に責任がないとして「全額を国費で措置」するよう要望した。
 一方、石川県側は現状の富山県境−金沢間に、福井県境までの五十キロが加わる。運行を担うIRいしかわは、延伸に向けた専任職員やプロパー職員の人件費で年間三億円程度の負担増と説明した。

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