工期短縮と負担回避を 自民PT 自治体側が求める 

2020年11月27日 05時00分 (11月27日 09時34分更新)
北陸新幹線敦賀開業の遅れに伴う影響を沿線自治体などから聞き取った自民党PT=東京・永田町の衆院第2議員会館で

北陸新幹線敦賀開業の遅れに伴う影響を沿線自治体などから聞き取った自民党PT=東京・永田町の衆院第2議員会館で

  • 北陸新幹線敦賀開業の遅れに伴う影響を沿線自治体などから聞き取った自民党PT=東京・永田町の衆院第2議員会館で

 北陸新幹線金沢−敦賀間の開業が一年半遅れる上、建設費も二千八百八十億円増えるとの見通しを受け、自民党北陸新幹線整備プロジェクトチーム(PT)は二十六日、東京・永田町で会合を開き、駅が設置される六市と並行在来線会社などから影響を聞き取った。各自治体は観光振興やまちづくりなどへの影響が甚大とし、工期短縮と地方負担の回避を求めた。
 会合は冒頭を除き非公開。終了後、座長の高木毅衆院議員(福井2区)は「事の深刻さを国土交通省、鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)だけでなく、(工期短縮などに関する)検証委員会にも共有してほしい」と述べた。国側は対応に前向きな姿勢を見せ、引き続き工期短縮や地方負担の極小化に努めるとした。
 福井県はあわら、福井、越前、敦賀の四市と県並行在来線準備会社、石川県は小松、加賀両市とIRいしかわ鉄道の代表者が出席。JR西日本も参加した。各首長らからは、駅周辺のまちづくりや観光への影響を懸念する声が相次いだ。
 出席者によると、福井市の東村新一市長は、福井駅西口で進む民間再開発事業に触れ「テナント入居予定者の撤退や出店意欲の低下が重大な問題だ」と指摘。開業後の税収を見込み多額の投資を続けてきたとし、開業遅延は「市政運営に支障をきたす恐れがある」と訴えた。
 JR西は新しい車両の製造などで五百億円を投資していると説明し「工事の遅れに起因して追加的に発生する費用は何らかの措置をお願いしたい」と国に財政支援を求めた。
 金沢−敦賀間は当初、二〇二三年春に開業予定だったが、十一月に工事の遅れと建設費の上振れが判明した。国交省が立ち上げた有識者による検証委は、工期短縮や事業費縮減などを検討中。十二月上旬までに結論を出すとしている。 (山本洋児)
 「福井先行開業は現実的に難しい」 高木座長
 
 北陸新幹線敦賀駅の工事に一年半の遅れが生じている問題で、自民党北陸新幹線整備PTの高木毅座長は二十六日、福井駅や南越駅での先行開業について「可能性はあるかもしれないが、現実的には難しいのではないか。敦賀開業を一日も早くやることが主眼」と述べた。
 国は、有識者でつくる検証委員会を立ち上げ、工期短縮などを検討している。高木氏は「まずは工事の遅れを少しでも短くすることからだと思う。まだ先行開業の議論に入るべきではない」との見方を示した。
 福井駅先行開業を巡っては、二〇一五年に与党検討委員会が発足。二〇年に予定されていた東京五輪までの先行開業を目指した。しかし用地取得などのめどが立たず、結論が出ないまま議論は終結した。
 先行開業には終着駅に車両検査のため留置線の整備が必要。システム改修も見込まれ、多額の施設整備費を要する。杉本達治知事は二十五日の定例会見で、可能性と合理性があれば求めていくとの見解を示した。一部の国会議員も先行開業に言及している。 (山本洋児)

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