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嵐に遭遇してメインセールが破損…困難乗り越え、今は無風地帯の赤道に【白石康次郎の航海記】

2020年11月27日 06時00分

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嵐に遭遇、トラブルによって破損したメインセール(白石康次郎の事務所提供)

嵐に遭遇、トラブルによって破損したメインセール(白石康次郎の事務所提供)

 海洋冒険家の白石康次郎(53)=DMG MORI SAILING TEAM=が、フランスを発着点とする単独無寄港無補給の世界一周ヨットレース「バンデ・グローブ」に8日から挑戦している。現在はアフリカ大陸と南米大陸のほぼ中間の赤道手前を航海中。地球一周の特別寄稿コラム「オーシャン・サムライ 康次郎の航海記」の第2回は、嵐に遭って破れた帆を修理しながら走るレースの過酷さを報告します。
  ◇     ◇
 船酔いも吹っ飛ぶトラブルがありました。出航から6日目。40ノット(秒速20・6メートル)の嵐と遭遇。ヨットの要となるメインセール(帆)が自動操縦のトラブルで破れてしまいました。ヨットは風を動力に走る乗り物。風に合わせて7枚を使い分けるヘッドセールと、1枚しかなくサイズを調整し、受ける量を調整するメインセールがあります。
 メインセールはヨットの“エンジン"で、これがなければ世界一周はかないません。しかし、地球を相手にするバンデ・グローブではこの手のトラブルはつきもの。各チームとも船にはあらゆる工具を積み込んで、自分で修理しながら走ります。船だけでなく、セーラーがけがをした時は自分で傷口を縫いながら進みます。何と言っても1人しかいませんから。
 嵐が過ぎ去り、荒れた波が収まるのを待ちました。約1週間をかけてメインセールを陸上のスタッフと連絡を取り合いながら、修理しました。ここでも、陸上の修理とは環境が違います。揺れる船の中で、電源も限られる。ライトを照らすこともできないので、作業時間は日がある日中になります。
 また、限られた工具を使っての作業は、非常に困難を極めるものでしたが、破損部分を何とか接着しました。まだ完全には修復できていませんが、やっとめどが付きました。ここまで「耐え難きを耐え、忍び難きを忍び」、本当によく頑張ってきたと思います。嵐から一転、今は無風地帯の赤道に近づきました。希望を捨てずに、ど根性で乗り越えたいと思います。(海洋冒険家)

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