打ち上げカウントダウン開始 県民衛星「すいせん」
2020年11月27日 05時00分 (11月27日 05時01分更新)
県民衛星「すいせん」を製造した県内企業などでつくる県民衛星技術研究組合の進藤哲次理事長(ネスティ社長)と、山田英幸専務理事(セーレン常務)は二十六日、県庁で会見し「四年間をかけた事業。春分の日、スイセンの時季に打ち上げが成功するよう祈っている」と話した。
打ち上げは参画企業にとって宇宙ビジネスのスタートでもある。組合では人工衛星の撮影画像を地形の監視などに活用できるパソコンソフト「衛星画像利用システム」を開発し、八月から福井県で試行してもらっている。組合では打ち上げ日の正式決定を受け、来年四月から全国の自治体や民間にシステムを販売することにした。
すいせんは都道府県別などの定めた範囲を宇宙から撮影でき、画像を拡大すると家や道路の形まで判別可能。ソフトに取り込むことで、森林や河川の定点観測などに幅広く使える。進藤理事長は「福井県で衛星を打ち上げ、画像データを提供するのは大きなビジネスになる。データも適正価格で販売したい」と述べた。
重さ百キロ級の超小型人工衛星を製造するノウハウも身に付けた。山田専務理事は「衛星製造は実績が重視される。『すいせん』製造を経験したわれわれはこれから強みを生...
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