原発の備え、難問ばかり 立地県・新潟を独自検証

2020年11月26日 05時00分 (11月26日 05時01分更新) 会員限定
放射性物質が付着していないかを調べるスクリーニングを受ける訓練参加者=10月24日、新潟県上越市で

放射性物質が付着していないかを調べるスクリーニングを受ける訓練参加者=10月24日、新潟県上越市で

  • 放射性物質が付着していないかを調べるスクリーニングを受ける訓練参加者=10月24日、新潟県上越市で
  • 新潟県の避難検証委員会で配布された論点整理の委員長案
  • 新潟県の東京電力柏崎刈羽原発6号機(右)と7号機
 東京電力福島第一原発事故から来春で10年を迎える。同じ東電の柏崎刈羽原発がある新潟県は、避難などの防災対策を重点課題として独自の検証を進めている。専門家による委員会は国が相手でも遠慮なく「駄目出し」し、「国の備えは福島原発事故以前よりも劣る」と非難する声まで上がる。他の立地道県も、踏み込んだ姿勢で課題の洗い出しをするべきではないか。(榊原崇仁)

学校・高齢者避難、ヨウ素剤配布…

 「新型コロナ感染症でマスクや十万円を配布するのに時間がかかった。緊急時に適切に何かを配布するのは困難」
 十六日に開かれた新潟県の避難検証委員会。かねて議論してきた安定ヨウ素剤の論点整理案で委員長の関谷直也・東京大准教授(災害社会学)は、「原発の五キロ圏外の住民は避難途中の配布を」と推奨する国の方針を「避難経路上では難しい」と断じた。
 国と一線を画す提言ながら、県の担当者は「豪雪地域だから、ただでさえ避難が大変。途中で配布できるか心配してきた。事前配布が行えるよう調整したい」と受け止める。
 県の検証は泉田裕彦知事時代の二〇一二年に始まった。福島原発事故の原因を分析する委員会だけだったが、次の米山隆一知事が一七年、...

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