忘新年会 自粛広がる 書き入れ時の飲食店「不安ばかり」

2020年11月26日 05時00分 (11月26日 10時13分更新)
いつもは年末年始ににぎわう金沢市内の繁華街もコロナ禍の影響を受けそうだ

いつもは年末年始ににぎわう金沢市内の繁華街もコロナ禍の影響を受けそうだ

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◇企業調査 石川85%、富山88%

 新型コロナウイルスの影響で忘年会や新年会を見送る企業が多そうだ。東京商工リサーチ(東京)の全国アンケートによると、石川、富山両県でも九割近くに上る。従業員の感染防止のため慎重な企業が多いとみられ、「第三波」とされる感染拡大で今後、さらに自粛の動きが広がる可能性もある。(瀬戸勝之、中平雄大、高本容平)
 同社の調査は今月九〜十六日にインターネットで実施。全国で一万五十九社(石川県は百二社、富山県は百四社)が回答した。
 石川、富山両県の内訳は「昨年は開催し、今年は開催しない」がそれぞれ60・7%、69・2%で最も多く、「昨年は開催せず、今年も開催しない」が24・5%、19・2%。合わせると石川の85・2%、富山の88・4%が開催しない意向を示した。
 全国では87・8%が開催する予定がなく、感染拡大が目立つ北海道は93・0%、東京都は90・2%と高かった。
 北陸電力(富山市)は「不急のイベントや行事は中止または延期を検討するように」という社内の通達を継続。例年は部署単位で忘年会などを開催していたが、担当者は「今年は難しいだろう」と見通す。
 北陸銀行(同)は懇親会などの必要性について行員に検討を促す。今春に社内で感染者が出て、事業停止を余儀なくされた小松マテーレ(石川県能美市)は「他の企業以上にかなり警戒を強めている」という。
 三谷産業(金沢市)は会食や懇親会を控えるよう従業員に求めており、担当者は「忘年会・新年会は基本的に行わない。ただ、オンラインで開く人がいるかもしれない」と話した。
 一方、飲食店やホテル・旅館にとって年末年始は書き入れ時のため、東京商工リサーチでは「国の資金繰り支援などで何とか持ちこたえてきた企業もおり、一段と状況が厳しくなりかねない」と懸念する。
 金沢市片町にある和食居酒屋は例年、忘新年会シーズンは満席だが、今年は団体客の予約がかなり少ないという。おかみは「先日も三十人ほどの団体客のキャンセルがあった。いつお客さんが戻るか分からないという不安ばかりだが、できるだけ感染防止対策に力を入れていく」と前を向く。
 ANAクラウンプラザホテル金沢(同)の担当者は「少人数でも忘新年会を開きたいという要望もある。『三密』対策として広めの宴会場を用意したり、会食の代わりに持ち帰りの弁当を用意したりするなど提案している」と話した。

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