大鵬の孫・納谷が新十両昇進 偉大な祖父から文字もらい、しこ名を「王鵬」に
2020年11月25日 16時33分
大相撲初場所(来年1月10日初日・両国国技館)の番付編成会議が25日、両国国技館で開かれ、「昭和の大横綱」大鵬(故人)の孫で元関脇貴闘力の三男・納谷改め王鵬(20)=大嶽=と、白石改め東白龍(24)=玉ノ井=の新十両昇進を決めた。再十両は矢後(尾車)と竜虎(尾上)の2人。
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昭和の土俵を彩った優勝32度の偉大な祖父のしこ名から「鵬」の1文字をもらい、令和の土俵の主役を目指す。新十両昇進を果たした王鵬は、東京都江東区の大嶽部屋でリモート会見。将来、大鵬と肩を並べる壮大な覚悟を言葉にした。
「鵬の字をいただけるということで、とてもうれしい。見合った人間になれるように。(会見が)終わったら墓参りに行こうと。『頑張れよ』って言われると思います」
栄光のDNAを引き継ぎ、特大の期待を背負って角界入り。2年で関取を目指したが、3年を要した。その間に同学年のライバルの琴勝峰や豊昇龍は、幕内まで駆け上がった。
悔しさに沈む日もあったが、大鵬親方の弟子だった師匠の大嶽親方(元十両大竜)は「私も大鵬に『(関取に)上がって10年だよ』と言われてきた。ここからが勝負で、スタート地点に立った」。1999年度生まれの看板を「王鵬世代」にするまで、時間はたっぷりある。
大鵬の孫として祖父を見習い目指したいのは、横綱相撲以上に落ち着き払った所作。「土俵の上での態度。きれいにしていきたいですね」。今でも幼少期、テレビで見た現役時代の映像は目に焼き付いている。
しこ名は、わんぱく相撲に出た王鵬の子供ながら、無口でどっしりした雰囲気から師匠が温めてきた。大鵬の故郷・北海道弟子屈(てしかが)町から化粧まわしを贈られる予定など、宿命づけられる注目にも「全然、うれしいこと。(大鵬と)見劣りしないようにしたい」と力強く向き合う。
最初の目標は新入幕。そして同世代に追いつき「テレビの遅い時間帯で、相撲を取りたい思いがあります」と出世争いをイメージ。そして「やるからには一番上を目指している」と、王道を突き進む。
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