伝える 学ぶ「山中節」 地元団体 子ども向けに解説書

2020年11月25日 05時00分 (11月25日 10時10分更新)
カラー写真やイラストを使って分かりやすく山中節が解説されている「山中節の四季」=加賀市山中児童センターで

カラー写真やイラストを使って分かりやすく山中節が解説されている「山中節の四季」=加賀市山中児童センターで

  • カラー写真やイラストを使って分かりやすく山中節が解説されている「山中節の四季」=加賀市山中児童センターで
 加賀市無形民俗文化財の民謡「山中節」の普及に努めている地元団体が、山中節にまつわる人物や歌詞の情景を子ども向けに解説した「山中節の四季」を完成させた。市内の全小学6年生向けに約620冊を配布する。(長屋文太)
 制作したのは山中節の愛好家らでつくる「山中温泉ゆけむり俱楽部(くらぶ)」。山中節は江戸時代、湯治に訪れた北前船の船頭が歌った松前追分(おいわけ)や江差(えさし)追分を、浴衣を預かるゆかたべが、山中なまりで歌ったのが起源とされる。同俱楽部は山中節の音源を収集してCD化、山中節の歴史書「山中節覚え書」を刊行している。
 「山中節の四季」は同俱楽部が山中児童センターと協力して開いている「子ども山中節教室」の副教材として二〇一七年から配った八冊の冊子を再編集した。
 歌詞に登場するお薬師さん(医王寺)、鶴仙渓(かくせんけい)の橋、温泉街を囲む山々の紅葉などの情景を解説。正調山中節を確立し、全国に広めた芸妓(げいぎ)「初代米八(よねはち)」こと安実(あんじつ)清子さんの紹介、現役の芸妓らのインタビューや寄稿から、山中節を継承する人々の思いに迫った。
 A5判六十四ページ。千部を発行し、山中座などで税別五百円で販売する。発行には、公益財団法人「いしかわ県民文化振興基金」の助成を受けている。
 同俱楽部の日比野顕一さん(66)は「家庭で家族と楽しみながら山中節に理解を深めるきっかけにしてほしい」と話している。

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